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【いさなご探究Ⅰ】地域交流会を実施しました!~1年生探究の授業vol.2~

 

こんにちは!

地域コーディネーターの能勢です。


さてこちらの記事は前回の1年生の交流会の記事の

続き(後半)になります。


地域から各分野の専門家にお越し頂き、

お話しをお聞かせいただいたり、対話を行ったり

した時の様子をレポート。


***


こちらの教室は「気候変動に具体的な対策を」を

テーマにしている高校生らが集まりました。

ゲストは、1学期の講演会の際にも来ていただいた

野口さん。

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野口さんは、現在久美浜1区で

地域おこし協力隊として活動中。


海外旅行に行った際に感じた環境に対する

意識の違いが、今の活動に繋がっているといいます。


環境に負荷をかけすぎない生活は、

ちょっとしたことを意識するだけで

誰にでもできる。


ゴミを出さない工夫、

環境をクリーンにする&それを面白がる活動、

環境に配慮したお店の話...。

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生徒たちからも沢山発言があって、

とても良い雰囲気でした!!


「安全な水」では、久美浜1区の区長、谷口さん。

数年前、美しかったはずの久美浜湾の水が

汚染されいることに気がつき、それを綺麗な状態に

戻す取り組みをされています。


久美浜に住んでいるという高校生もいて、

身近なところに目を向けるきっかけに

なったようです。

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丹後では代表的な大きな企業、日進製作所からは

舘さんにお話をしていただきました。

テーマは「産業と技術革新の基盤を作ろう」

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「みんなはそもそも何に関心があって、

このテーマを選んだの?」

という舘さんの問いかけに

「特にインフラに興味があるんです」と答えた高校生。


日々の生活の基盤、所謂社会資本といわれる

とっても大切なもの。産業発展のためには

欠かせない分野です。

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ものづくりや商品開発に関する現場の人の声を

直に聞けたことは、きっと刺激になったのでは

ないでしょうか。


この教室は「質の高い教育を」がテーマ。

京丹後市では小中学校で「丹後学」という、

探究型の授業が存在していますが、

この9年間をどのようなカリキュラムにするのか

によって、高校での探究の質ももっとぐんと上がる

可能性があるといいます。

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さらに最近ではICTを活用したデザイン思考の

新しい形の教育や海外との交流にも力を入れている

という京丹後市。教育の分野においても

ワクワクするようなことが起こっていそうですね♪


さぁ、こちらは「すべての人に健康と福祉を」の教室。

担当はみねやま福祉会が運営している福祉施設さつき園 

からお越し頂いた松本さんと藤本さん。

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人が幸せに生活を送ること、その全てに関わる「福祉」

福祉という視点から、今地域に必要な仕組み、

コミュニティの在り方、多様な支援の形について

お話しをしていただきました。


「『福祉』のイメージが変わった!」

「今京丹後市の福祉会での課題が社会資源だと初めて知れた」

などの声が生徒たちから上がっていました。


福祉の新しい在り方が地域の課題解決にも繋がる可能性が

あることに気づいてくれていたらいいなぁと願います。


この教室は網野町に建築事務所を構える

設計士の大垣さんに担当していただきました!

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テーマは「住み続けられるまちづくり」

新しいものだけではなく、古きものを大切にする精神や

新しきものと古きもの融合、町の景観、

そしてその家に住む人々の人生に及ぶところまで

とことん一緒に考える、というお話をお聞かせいただきました。


まちづくりの話のみならず、

人生において「探究する」とはどういうことか、

豊かに生きること、学ぶことの意味、といった

これからの進路選びにも役立つようなお話も

していただきました。


やっぱり何をするにおいても

"ワクワクすること"

"情熱を捧げられるものと出会うこと"

これがすごく大切だよなぁ、と改めて。

だからこそ高校生たちには外に向けて

アンテナを張っておいてほしい。


「おもしろいこと」は日常にたくさん転がっている。


そして最後の教室は「陸の豊かさを守ろう」

ゲストには、土壌医の佐藤さん。

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丹後の森林、自然環境の現状はどうなっているのか。

また今問題になっている陸の課題とはどんなものか。

といった話題に触れていただき、みんなで考える時間に。


その他にも、何かの分野に徹底的に向き合うためには

専門的な知識が必ず必要になり、その基礎となるのが

高校での学び(国語や数学、物理といった専門科目)だと

いうお話もしていただきました。


この科目の内容が社会のどんな場面で役立つのかが

分からない。多くの人がそう感じているでしょう。


だけど意味のないことなんて絶対ないんです。

必ずある場面において必要な知識だからこそ、

今学校で学んでいます。


でもその繋がりが見えないと、モチベーションも

保てませんよね。


だからこそ、こうして社会に出て実際に

何かの課題に取り組まれている人との出会いは

大切なんだ、とつくづく感じます。


こうして人生の先輩が懸命に道を拓いていって

くれているから、夢や目標を持てる。

学ぶ意味が具体的になる。


できる限り、高校を卒業するまでの間に

色々な生き方、考え方に出会って欲しくて

こうした授業を作っています。


何だか面白そうだな。

そんな仕事もあるんだな。

探究って実は人生そのものなんだ。

勇気を持って、新たなチャレンジをしてみようかな。


そう感じ取ってくれる高校生が

一人でも増えるように探究の授業も模索中です。

大人も一緒に試行錯誤しながら、よりよい教育の場を

作ろう、とあがいています。


みんなのこれからの人生が、豊かであるように。

幸福になるための"選択"を自分でできるように。

"おもしろい"が学びにつながるように。


いつかここで聞いた話が、みんなの人生のどこかで

糧になったらいいなぁ。


よし、探究の授業づくりも

また頑張るぞ!


 
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