令和5年4月10日(月)、第15回入学式を行いました。
晴天にも恵まれ、城南菱創高校新入生が笑顔いっぱいに登校しました。
城南菱創高校第17期生が、井上校長より入学許可を受けました。
井上校長は式辞において、高校生としてぜひ頭に置いてほしいことを2つ話しました。
1つめは、挨拶をする力を身につけるということです。挨拶の意味はもともと仏教の修行をしている僧が相手の僧がどれだけ修行を積んでいるかを測るために、相手に問いかけを行い、相手がそれに応えるという行動から来ています。その意味が少しずつ変化し、互いの気持ちを伝え合うこととなり、現在の意味で使われるようになっています。挨拶は相手と自分の気持ちを通じさせることの最初の一歩であるといえます。コロナ禍では、挨拶という手段を使って、気持ちを伝えることが難しい場面もありましたが、これからは、実際に目の前にいる人と心を通じさせる機会の大切さを改めて考え、そのために挨拶を積極的にできる人間になってください。
もう1つは、未来の自分を想像することです。高校を卒業する時、自分はどうありたいか、自分は将来どんな仕事に就き、社会でどのように活躍したいか、言い換えれば自分の夢を持つということになるのかもしれません。夢があれば、それをかなえるために自分はどうあるべきか、これから3年間の高校生活の中で何をすべきなのかが、きっと見えてくると思います。それは、目標達成するための努力へとつながり、日々の高校生活を充実させる原動力となるはずです。そして、一歩また一歩より高みに上り、自分の夢の実現につながっていくと思います。
令和5年4月10日(月)、1学期の始業式を行いました。
井上校長は式辞において、次のように述べました。
昨日、府議会議員選挙があったと思います。この中には選挙権年齢にすでに達していて、選挙に出かけて人もいたかもしれません。昨年7月に行われた参議院の投票率を見ると、18歳、19歳の投票率は34.49%で、全体の投票率を17.56%下回ったという数字が出ています。3人に1人しか選挙に行ってないということですから、その数字は決して高くありません。自分と社会とを結びつける大切な機会だととらえ、ぜひ積極的に投票行動をとるように心がけてください。
もうひとつ例をあげます。君たちは中学生の時からSDGs、持続可能な社会の実現に向けての勉強を積んできていると思います。このSDGsについて考える時、大切なことは自分のこととしてとらえることだと思います。そのためには、社会を自分の方にぐっと引き寄せて考えることが大切です。その発想が出てこないと、こういう社会であってほしいという思いは深まらないと思います。自分が生きていく世界であるから、こうであってほしいと願いが出てくる。戦争や差別のない社会であってほしいという願いが出てくるんだと思います。それが持続可能な社会を求める気持ちにつながるのだと思います。
さきほど話した投票行動についても、SDGsの問題にしても、社会と接点を持ち、社会をぐっと自分の方に近づけ、そこで自分はどう考えるのかについて、整理してみてください。そうすることで、きっと人間的に成長できると思うし、考えに幅が出てくると思います。それは日常の学習ともきっとつながってくるし、最終的には学力に結びつきます。
そういうことも考えながら、それぞれ1学年ずつ上がった環境で今年度頑張ってくれればと思います。
教養科学科1年生は、総合的な探究の時間に「こだわり学」を実施しています。
この授業ではおもに、自分や社会の課題を解決するための"マイプロジェクト"を実施してきました。近年課題となっているSDGsに対して高校生としてどのような取組ができるか考えるグループがあったり、睡眠の質の向上や学習活動の効率に関する研究など、さまざまなテーマについて個人やグループで実践を取り入れた研究を行いました。
2月には、ICTを活用して1人1人が所有しているタブレットでポスターを作成し、ポスター発表を行いました。その際、京都大学の学生8名にも来ていただき、さまざまな視点でアドバイスをもらいました。
また、一部の生徒は外部でも発表し、他校の生徒や大学やNGO等で働かれている大人たちから専門的な視点でアドバイスをもらいました。
2年生では、各教科に分かれてゼミ研究がはじまります。1年間学んできたこの取組を生かして、さらに深く研究してくれることを期待しています。
3月1日(水)、第14回卒業証書授与式を行い、城南菱創高校第14期生235名を送り出しました。
井上校長は、式辞で、「コロナ禍にあって限られた条件の下でも、どうしたら前に進めるかを精一杯仲間とともに考え、常に全力で取り組んでくれたことと思います。その成果が今この卒業式の場にいる君たち自身なのだと思います。」と述べました。その上で、勝海舟の言葉を引用し現代の急速な変化とも合わせて、不易と流行について述べられました。そして「卒業生一人一人に前途洋々たる未来が開け、それぞれの世界で活躍してくれることを心から祈念いたしまして、私の式辞とします。」と締めくくりました。
在校生送辞と卒業生答辞の後、保護者、教職員の盛大な拍手に送られて閉式となりました。
本展は幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校および特別支援学校の園児、児童、生徒作品が展示される、全国的に見ても大変貴重な展覧会です。令和5年1月28日(土)、29日(日)に京都市京セラ美術館で開催されました。本校からは、美術Ⅰ、工芸Ⅰ、アートミックス、書道Ⅰの授業作品を展示しました。
美術・工芸部門 13名14点
1年1組 森田 真彩、2組 森 海桜、3組 西置 若葉、4組 玉村 織希奈、
5組 山本 佑、6組 兼山 晴基(美術Ⅰ油絵自画像)
3年4組 石田 彩華、澤田 真那(工芸Ⅰ/スープセット)
3年4組 小川 瑞希、影山 巧、河村 茜、友田 彩心、(アートミックス)
書道部門 6名(カレンダー)
1年1組 渡辺 杏奈、2組 河合 菜野羽、3組 村上 明咲実、4組 野田 遼紀、
5組 藤井 美月、6組 宮方 一晴
マイプロジェクトとは、主体性をもって、つくりたい未来に向けてアクションを行っていく、学びのプロセスです。教養科学科1年生の「こだわり学」の授業の中で取り組んできた自分たちの"マイプロジェクト"を、龍谷大学で開催された京都府Summitで発表しました。
全国高校生MY PROJECT AWARD2022については、https://myprojects.jp/をご覧ください。
生徒の感想
・自分の考えた発表を違う学校の人に聞いてもらって良い経験となり、またとても楽しかったです。大学生の方の発表を聴くことは学ぶことも多く、ひたすら「すごいなあ・・・」としみじみ思っていました。このような機会はあまりないので、すごく貴重な時間になりました。
・最初はめちゃくちゃ緊張したけれど、他の学校の高校生やサポーターの方がとてもやさしく友好的に接してくれて仲良くなれたし、いろいろなアドバイスや質問を受けて、とても大きな学びとなりました。他の高校生の発表を聴いていて、ただ棒読みになったりするのではなく、気持ちを込めて本当にみんなに伝えたいんだなという熱意が伝わってきて、とても心が動かされました。
・初めて会った人とも意見の交流などができて楽しかった。よりよい発表の仕方や話し方など、新しく知れたことがたくさんあった。
・世界の大きな課題はどれも遠くでつながっているんじゃないかという考えや、答えのない課題に対して、自分なりの答えを見つけ出すために考える時間は、とても大切であるということを学びました。参加したことで、たくさんの違った視点からも意見を聞くことができて、とてもためになりました。とても満足感の高い経験になりました。
・自分の発表に対して、とても興味深いとか、おもしろかったとかの意見をもらって、うれしかった。もうちょっとこうした方がいいとかのアドバイスももらったので、今後の研究に生かしたい!!
・今回参加したことで、自分のプロジェクトの進め方とは違った方向からの新しい見方や、アドバイスをいただき、とても勉強になりました。改めてプロジェクトに向き合い直して、改善していこうと思う。また、他の学校の人の発表を聴いて、考えもしなかったようなプロジェクトや、地域ごとで行われている活動の違いなどを知れて、とてもいい刺激になった。これを機に、さらによいマイプロにしていきたい。