令和61019日(土)、大阪教育大学教育学部講師の葛城元氏をお招きし、「折り紙容器を題材とした課題解決授業」というテーマで、文理総合科1年生を対象に特別講義を実施しました。本校の木下卓海教諭も授業者として加わり、大阪教育大学教育学部の学生7名と大阪教育大学連合教職大学院の院生2名にも活動の支援をしていただきました。

今回の授業の大きなテーマは、「より良い紙容器とは何か」を探究することです。最初に、2つのサンプルとなる紙容器を作成し、それをさまざまな視点から観察しました。例えば、デザインの美しさや実用性を評価したり、数学を用いて寸法や容積を計算したりすることで、どのような形状が効率的かを考えました。生徒たちは、理論的な学びと実際のものづくりが結びついていることを体感しながら、思考を深めました。

その後、各グループに分かれて、オリジナルの紙容器をデザインし、実際に製作する活動を行いました。生徒たちは、独創的でユニークなアイデアを形にするために試行錯誤を繰り返し、グループのメンバーと協力し合いながら製作を進めました。作品発表の時間では、おにぎり専用の容器や、底面が星型で視覚的に美しい容器など、機能性とデザイン性を兼ね備えたさまざまな工夫を凝らした作品を披露してくれました。講師の先生やサポートスタッフも、生徒たちの創意工夫と発想力に感銘を受けました。これらの作品は、理科・技術・数学・芸術といった分野を横断的に活用する「STEAM教育」の視点を見事に取り入れたものでした。

 最後に、葛城氏から「日頃授業で学ぶことは課題を解決するために用いることができる。だからこそ普段の授業を大切にしてほしい。」というお言葉をいただきましたました。この講義を通じて、生徒たちは授業で学んだ知識を活用しながら課題解決を目指すことの楽しさを実感したことだと思います。