「これ、知ってる!キャベツ!」 自信満々な答えが返ってきます。
「惜しいなあ・・・。キャベツじゃないんだよね。冬に美味しくなる野菜なんだけど。」
「レタス!」
「レタスでもないなあ。でも、葉っぱがたくさん重なりあってているところは似てるね。」
「ヒント教えて。ヒント!」
「あ! はくさいや!!」
「葉っぱがたくさん重なっているあるねえ。」
「数えてみる! 1、2、3、4、5・・・・・・。まだまだあるやん!」
「葉っぱの真ん中がかたい。かたいところはツルツルしてる。上の方はザラザラ。」
「葉っぱの色がだんだんかわってきた。さいしょは、こかったのに、だんだんうすくなってる。白っぽくなってる。」
「かたいところを『しん』って言うよ。」
「葉っぱの色が外側と内側でちがうのは、どうしてだと思う? 外側の葉は・・・・。」
子どもと対話しながら気づきを広げ、知識を深めていきます。
「この野菜は、真ん中がかたくて、石みたい。ゴツゴツしてる。」
「葉っぱの『しん』が はくさいより かたい!
これも、むいてみよ。かたいなあ。この野菜は何?」
「キャベツみたいな においがしてきた!」
「よく気づいたね。カリフラワーは、キャベツの仲間だよ。」
「へぇー、そうなんだ。」


子ども達にとって身近な食材は、格好の触察材料です。見えない、見えにくい子どもたちは、野菜の名前や味は知っていても、調理する前の色や形、育つ場所などは知らないことが多くあります。知らないことが警戒心となり、好き嫌いにつながることもあります。初めは自由に触って気づきを促し、他の感覚や言葉でのやりとりを通して食材への知識を深めることで、食べられなかったものが食べられるようになることもあります。
野菜を洗ったり、皮をむいたり、まぜたり、にぎったり・・・。お手伝いは「手」を育てるチャンス、できることを増やすチャンスです。少し時間に余裕のできる冬休み、お子さんと一緒にお料理しませんか。