京都北部の文化財が新たに府指定文化財等に指定・登録されました

お知らせ・トピックス

 このたび令和8年3月23日付で、京都府北部地域の文化財が、新たに京都府指定文化財、京都府登録有形文化財、京都府暫定登録文化財として指定・登録されました。
 これらの文化財には、当館に寄託されている資料や、京都北部地域と関係のある文化財も含まれています。

■京都府北部の新指定文化財等
【京都府指定有形文化財】
①絹本著色即安梅心童子そくあんばいしんどうじ像 天正第十歳舎壬午菊月廿有一の英甫永雄の賛がある
(1幅/盛林寺・宮津市)
細川藤孝(幽斎)の子・即安梅心童子の肖像。夭逝した子を思い、母が画工に描かせたという。藤孝はこの時、宮津城主であった。

縁城えんじょう寺 本堂・多宝塔・総門
(京丹後市峰山町)
8世紀創建と伝えられる真言宗の寺院。本堂は弘化3年(1846)の再建で、丹後地域屈指の規模を誇る。度重なる災害を経ながら、往時の大伽藍の姿を現在に伝える。

善峯よしみね寺文書
(7,029点/善峯寺・京都市西京区)
応仁の乱で焼失後、徳川綱吉生母・桂昌院との由緒により再興された善峯寺に伝わる文書群。桂昌院の弟で宮津藩主であった本庄松平家の歴代当主や家臣らの書状を含む。

【京都府登録有形文化財】
④縁城寺 鐘楼・庫裏門
(京丹後市峰山町)
鐘楼は19世紀中頃、庫裏門は18世紀後期の建立と推定される。往時の縁城寺の寺観を今に伝える建造物。

【京都府暫定登録有形文化財】
むち家文書
(635点/個人・舞鶴市) ★
麻呂子皇子の家臣であったと伝えられる鞭家に伝来した文書群。近世・近代の医業関係資料が中心。伝細川幽斎筆の謡本「猩々・富樫・芦刈」は、桃山時代に遡ると考えられる。
※2025年度、京都府立大学アクターによる調査を実施。成果についてはこちら

⑥絹本著色仏涅槃ねはん
(1幅/成相寺・宮津市) ☆
後補はあるものの全体的に描写が優れ、鎌倉時代末から南北朝時代の制作と考えられる。寛永17年(1640)以前から成相寺の什宝として同寺に伝来。丹後地域に残る涅槃図の優品。

⑦絹本著色十二天像
(12幅/遍照寺・京丹後市久美浜町) ☆
白描模本「醍醐寺三宝院十二天像」(重要文化財)をもとにした珍しい彩色の図像。室町時代後期の作と考えられる。

⑧絹本著色仏涅槃図
(1幅/遍照寺・京丹後市久美浜町) ☆
画面右上から楽人のような集団が飛来するなどあまり類例のない特徴を有しており特殊な涅槃図として貴重。室町時代の作と考えられる。

⑨天文二十一年十二月十五日 威光いこう寺本堂棟札
(1枚/威光寺・福知山市) ☆
兵火により焼失したと伝えられる威光寺の本堂再建が、天文21年(1552)であったことを示す棟札。丹波北部の在地領主・大那珂冨元経の名も見え、地域史研究上重要な史料。

小雲嘉一郎おぐもかいちろう関係資料
(810点/グンゼ株式会社・綾部市)
グンゼ創業者・波多野鶴吉の周辺で活躍した小雲嘉一郎は、何鹿郡蚕糸業組合の組合長を務めた人物。嘉一郎の講義ノートや何鹿郡蚕糸業同業組合業務成績報告など綾部における蚕糸業の状況を知ることができる基本資料を含む。

⑪織物見本帖「橋立」・「標本」
(2冊/与謝野町)
京都・西陣から縮緬織の技法を丹後にもたらした早期の人物である手米屋小右衛門の流れを汲む杉本治助家が経営する西山工場(現西山機業場)で製織された生地の見本帖。
特許局(現特許庁)に実用新案登録をした際の情報を付したものや、「外国向」等の朱書が見られ、産業史・技術史的に重要。

⑫大般若経
(630帖/春現寺・亀岡市)
平安時代末・鎌倉時代初頭の写経を中心に春日版・宋版などの版本を含む。一部には「唐招提寺」の朱印が捺されており、唐招提寺宋版一切経(重文)の一部が流失して伝来したものだと考えられる。

  • ★は当館寄託、☆は当館寄託でリニューアルのため寄託替え中。

指定・登録文化財の詳細は、京都府ホームページおよび京都府公報をご参照ください。
(京都府公報 第698号/令和8年3月23日付)
(広報pdf)https://www.pref.kyoto.jp/kouhou/documents/kouho_698_0.pdf

当館では、調査研究、適切な保存・管理、展示や普及事業を通じた情報発信等を通して、京都府北部の文化財に関して広く共有する取り組みを進めてまいります。

引き続き、地域の皆さま、関係機関のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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