芸術は福祉にもたくさん関係しています。まずは福祉科教諭による講義「高齢者について」を受けました。いずれ自分たちも高齢者になることを自覚し、知恵や知識を持っている高齢者に対しておもいやりを持って接する必要性を強く感じました。
美術では、認知症を緩和する高齢者向けのプログラムを体験しました。自分とりんごとのエピソードを話しながらりんごを食べます。五感で感じて描くことで右脳を活性化させて描くりんごは生き生きとしています。
音楽では、美術と同じくリラックス効果や不安やストレスの軽減などがあることを学びました。手拍子やリトミックで、自然と笑顔になる音楽の力を実感しました。
この授業をとおして、「音楽や美術は日常の中では無くても生きていけるが、ある方が絶対人生を豊かにさせると思った。」という生徒の感想が印象的でした。
本校では、教養科学科の「総合的な学習の時間」に行う課題研究を「こだわり学」と呼んでいます。「こだわり学」では、学び方や考え方を身につけながら、主体的・創造的に探究活動に取り組んでいます。ポスターセッションでは、相手に伝える力を高め、聞く力を養うことを目標にしています。1年間のこだわり学のまとめとして、研究成果をポスターにし、「ポスターセッション」を行いました。
1月20日(月)、京都大学 特任教授 田中容子氏に御指導いただき、少し緊張した雰囲気の中、生徒の発表が始まりました。「持続可能な国際社会への展望」と難しいテーマでしたが、自分たちで作ったポスターを指し示しながら、時には質問に答え、それぞれの研究の成果をアピールしていました。
1月8日(水)、3学期始業式を行いました。吉川校長は式辞の中で、3年生、2年生、1年生に向けて3学期の心構えを述べられ、次に東京オリンピック・パラリンピックイヤーの今年について、「56年ぶりに日本での開催となります。特に東京は2回目のパラリンピックを開催する初の都市になります。みんなでこの瞬間を楽しむことができればと思います。」と述べられました。
また、2045年頃のSociety5.0の時代についても触れられました。「人・機械・ITが融合され、世の中が大きく変わることが予想されますが、京都大学山際総長の、『AIの時代になっていくからこそ、人だからこそできる"つながり"と"わかり合う感性"がさらに大事になる』という言葉から、時代がどんなに変わっても、"人とのつながり"と"わかり合うこと、共感"が重要である。」と述べられました。
さらに100年ライフについても触れられ、「このいいところはやり直しができるところとある講演で話されていましたが、やり直すためには、新しいことを"自ら進んで学び、身につけていく姿勢"と、新しい仲間と"協力していく力"が何よりも大切で、菱創生の"自ら学び・協力できる"資質は、これからの社会においても最も大切な力の一つで自信を持ってほしいし、何よりも本校の誇りです。これからもさまざまなことに夢中になって取り組み、"やさしく、たのもしい"人になってほしいと思います。道中うまく行くことも行かないこともありますが、人生に無駄なことは何もないと思って取り組むのがよいのではと思います。女優であった市原悦子さんの言葉に『執念深く、かつ楽天的に。後は野となれ、山となれ』があります。『執念深く、かつ楽天的に』は個性的ですが、何事かをする場合に、最大限の努力はするが、精神的には追い込まれることなく、バランスをとろうという言葉であり、むしろその方がよいパフォーマンスにつながるのではないかと思います。人生の知恵かもしれません。
さて、この1年間、みなさん一人一人が目標を持って前へ進み、また、自分を大切にすると共に、互いに違いを認めリスペクトする中、さらに豊かな人間関係を育むことができる年になればと思います。今年がみなさんにとって、素晴らしい年になることを願って、3学期始業式校長式辞とします。」と締めくくられました。
始業式の後、進路指導部長の澤井先生からお話しがありました。最後に第44回ビッグバンドフェスティバルオーディションに合格し、令和2年2月2日(日)に京都コンサートホールで行われる本演奏会で演奏する吹奏楽部の3名が表彰されました。
京都府選抜メンバー 北岡 なつみ、藤 望未、古村 歩翔