GSP 高大連携授業「理数化学」

  教養科学科では、1年次から目的・進路意識を高め、探究心や創造力を培うため、大学や研究機関との連携授業を通して様々な取組を行います。
  そして専門性を高める機会を充実べく、グローカル・スタディーズ・プログラム(GSP)として系統的に位置づけています。
  自然科学や科学技術に対する興味・関心を高め、科学的・数学的な思考力や物事を論理的に考察・分析する能力を錬磨し、より専門性を高める機会と捉えています。

  教養科学科2年次生の取組として、11月27日(金)、大阪府立大学の八木繁幸教授を講師にお迎えして、「化学発光から化学を学ぶ」という授業を実施しました。
  内容は、炎色反応の実験とルミノール反応の実験、さらにルミノール反応の実験を元に警察の鑑識官になったつもりで、血液のしみこんだハンカチを探し出すというものでした。最後に、ウミホタルの発光現象の実験も行いました。

 
 
 
 
 

 教科横断型の授業展開をするアートミックスでは、校内の教員も担当します。音楽の教員による「時代と音楽」では、能の歴史を学び、能を鑑賞しました。また、幽玄とは能の世界では「美しいさま」を表すことも学びました。総合芸術としての茶道の締めくくりは、地歴・公民科の教員による「茶道の歴史と日本文化」です。お茶の原産地のルートについてや、お茶の日本史など、わかりやすく講義をしていただきました。一連の授業をとおして、茶道をいろいろな角度から深く学べたことは、宇治にある本校の生徒にとって、とても良い機会でした。

 
 
 
 
 

 伝統文化事業制度を活用し、着付け体験と茶道体験を行いました。着付けの講師は西川ちせ子先生、裏千家茶道の講師は松本宗美先生です。今年は煎茶と抹茶の作法を事前に練習しました。体験の前日には、本校のお茶室で「茶道についての講義」と茶道作法を松本先生に教えていただきました。着付けをした3名の生徒は、和服での所作を体験します。床には生徒が書いた茶掛けが掛けられ、拝見方法も体験します。そして、生徒がデザインした主菓子をいただき、自作の抹茶碗でお茶を点てて、ご自服します。茶室という日本独特の空間で伝統文化に触れる貴重な体験でした。

 
 
 
 
 

 描写の授業では例年12回校外学習を行います。今回は今春リニューアルオープンした京都市京セラ美術館の企画展「京都の美術250年の夢 第1部~第3部総集編-江戸から現代へ-」を鑑賞しました。時代の流れに沿って京都の美術・工芸作品を鑑賞しました。最後には高校生にはあまり鑑賞する機会のない前衛芸術作品も観ることができました。教科書やスライドでは味わえない、本物の芸術作品を歴史のある美術館で鑑賞することは、生徒達にとって強く印象に残る大変良い機会でした。

 
 
 
 
 

 高校までの授業では余り学ぶ機会のない「ジャポニスム」について、京都工芸繊維大学の吉川順子先生より講義を受けました。大学での講義さながらに、ジャポニスムの定義や日欧文化交流の歴史について学びました。日本文化の影響を受けてどのような作品がうまれたのか、わかりやすい例を示していただきました。そして、なぜモードの世界でジャポニスムが起きたのかを考察しました。生徒の感想では、ジャポニスム、ジャポネズリの違いについての話や、流行なども歴史に因果関係があるのだとわかり、大変有意義な時間だったようです。

 
 
 
 
 

 和菓子づくり体験の前に、「秋」をテーマに和菓子のデザインをしました。これらの中から、晩秋のお茶会での主菓子が講師によって採用されます。今回は「伝統文化事業制度」を活用し、本校の近くの「きねや菓舗」の上田さんに和菓子づくり体験と和菓子のデザインの講評をしていただきました。菓子を作り出す職人技に皆感心しきりでした。いざ自分で作ってみると、ちょっと形が違うものの、講師の先生には「器用で上手く出来ている」と褒められていました。自分で作ったお菓子の味は、格別に美味しかったようです。これを機会に、和菓子に興味をもち、和菓子をいただく機会が増えることでしょう。

 
 
 
 
 

 茶道と禅は切り離せない存在です。今回は「府立高校特色化事業制度」を活用し、黄檗山万福寺塔頭別峰院・広瀬尊之和尚様を講師に迎え、禅についての講義と椅子座禅体験を行いました。禅について分かりやすい説明と「本来無一物」の軸の解説も丁寧にしていただきました。また生徒が作った茶掛けの一字禅語についても説明していただきました。椅子座禅では、座り方や手の組み方、半眼にして呼吸を整えるなど、普段でも落ち着きたいときに応用できる貴重な体験をしました。夏に文化財建造物修理現場見学事業で万福寺を訪れたときに一度境内を案内していただいた和尚様なので、とても親しみやすく、穏やかな気持ちで講義や体験を受けることができました。また、改めて万福寺を訪れ、座禅体験もしてみたいという生徒もいました。

 
 
 
 
 

令和2年9月23日(水)、24日(木)に創華祭(文化の部)を行いました。



新型コロナウィルス感染拡大防止のため、規模縮小の上、密を避ける形での実施となりました。

演劇が複数会場に分散して行われることになり、それに対応するために中継による観劇が行われるなど、 例年と大きく異なる工夫が複数ありました。そのような状況下においても生徒たちはクラス一丸となって準備に励み、各クラスが素晴らしい演劇を披露しました。



中でも3年生の演劇は特に完成度が高く、熱演に大きな拍手が送られました。今年の3年生の姿を目に焼き付けた1、2年生のさらなる活躍にも期待したいと思います。



また、美術・科学・ボランティア・家庭・茶道などの文化系の部や芸術科目選択者、さらに1年教養科学科の生徒たちが日頃の活動の成果を披露しました。昨年度に続き書道部のパフォーマンスが行われ、多くの観客を魅了しました。



演劇3年の部の最優秀賞 3年5組「ライオンキング」
演劇2年の部の最優秀賞 2年3組「夕」
演劇1年の部の最優秀賞 1年5組「Rumor Gate」
ポスターの部の最優秀賞 3年1組「FATE」、3年2組「BAD LUCK



 
 
 
 
 

 種から育てた藍の葉を使って、染色体験をしました。講師として田中直染料店の鹿児島功也様をお招きしました。1回目は「藍染めの化学」の講義と乾燥葉による染色体験を、2回目は合成藍による染色体験をしました。黄色い染液に染めた布が、水で洗ったり、空気に触れたりして、化学反応でだんだんと青色に変化するのが驚きでした。作ったものが使えるのが工芸の醍醐味。染色した経験とともに、実際に使ってもらえると嬉しいですね。

 
 
 
 
 

 秋のお茶会で茶席に設える茶掛けを制作しました。まずは美術の先生からの水墨画風の描き方を学びます。描くのは秋の草花です。薄墨と濃い墨、最後に絵具で色を薄付けしました。続いて書道の先生から、書き方のアドバイスを受けます。前回選んだ「一字禅語」を短冊に書きます。上下逆さまに書くと、格好良く書けることを教えてもらいました。何度も練習して、ドキドキの本番。オリジナルの茶掛けが完成しました。