「出前授業」(理科、知的好奇心をくすぐる体験授業)

生徒の知的好奇心をくすぐる体験授業として、京都大学 フィールド科学教育研究センターの市川光太郎先生をお招きし、ジュゴン研究と南極での調査についてご講演いただきました。 ジュゴンは世界で唯一の草食性の海洋哺乳類で、日本(沖縄)でもかつて観察されていました。市川先生からは、20年以上にわたる研究の中でわかったジュゴンの生態や鳴き声、行動観察の方法について、実際の経験を交えて紹介いただきました。特に印象的だったのは、スーダンでの調査。現地の人々と協力し、「ロデオ法」と呼ばれる手法でジュゴンに飛びかかって捕獲するという迫力ある研究の様子に、生徒たちも驚いていました。 さらに、南極での魚類研究では、ボウズハゲギスという魚が氷の割れ目(タイドクラック)に生息しており、危険な状況で釣り上げなければならないことも紹介されました。過酷な環境の中で続けられる研究は、生徒たちに科学の現場の厳しさと面白さを伝えてくれました。 講演の最後には多くの質問が寄せられ、知的好奇心を大いに刺激する時間となりました。研究者の探究心と自然科学の魅力を身近に感じられる、貴重な機会でした。

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