5月30日(水)3年生の選択授業「描写」選択者が、京都国立近代美術館にて「第2回コレクション展」を鑑賞しました。まずは、学芸員の方からテーマごとに展示されるコレクション展の目的や意義についてお話を聞きました。「所蔵作品が何点あるでしょう?」という学芸員の方からの質問に、1,000点程度の予想をしていましたが、それを遥かに超え、なんと12,000点以上あるそうです。
いよいよ「コレクション展」の鑑賞です。日本画には絹本と紙本があること、軸の表装もそれぞれ違っていることを教えてもらいました。また、女性像では作者が男性の場合と、女性の場合では、視点が違うこともわかりました。
モンドリアンの3作品からは、作風の違いが、作者の意識の変化なのかと、皆でじっくり鑑賞しました。
最後に、「蝶の軌跡」(作者:長谷川三郎)の絵を皆で鑑賞し、意見を述べ合いました。「∞」が蝶に見えたり、黄色がまるでモンシロチョウのように感じたり、離れて見ることで「+」が集合していて少し心がざわつくような感覚になることなど、いろいろな見方や感じ方の違いを共有し合いました。
5月1日(火)、「アートミックス」と「家庭研究」合同授業で嵯峨美術大学楠林先生からCADソフトの実習を受けてデザインした作品が大学で造形され、高校へ届きました!
パソコン画面で入力したデザインが、イメージ通りの立体作品になって出来上がってきました。3Dプリンターで徐々に積み上がって作品が仕上がる様子を見て、「こんなふうに完成するんや」と驚き、改めて仕上がった作品を手にとって喜んでいました。
選択授業「アートミックス」受講者は自宅で使用するための「スマホホルダー」をつくりました。各自のスマートフォンの寸法を測り、持ち手に工夫をしました。どこにもないオリジナルの作品が出来上がりました。
現在、完成した作品は玄関のガラスケースに展示しています。また、文化祭・芸術展で展示をして、皆さんに見ていただきます。
3月20日(火)、終業式を行いました。橋本校長は式辞の中で、2月に行われたピョンチャンオリンピック、パラリンピックについてお話しされ、チームや集団の団結力は、個々の力を大きく伸ばすことにもつながっていくことを伝えられました。
最後に「今、健康に生きていることに感謝して、充実した春季休業にしてください。」と締めくくられました。
授業・部活動の表彰
<弓道部>
[平成29年度京都府公立高等学校弓道大会]
男子団体の部 優勝
下原 昌也 嶋田 裕大 稲谷 一輝
個人の部 第3位 生駒 龍憲
紹介
<美術部・書道部>
[第49回教育美術展覧会] 出展
[東北支援チャリティー展] 出展
<吹奏楽部>
[第50回京都府アンサンブルコンテスト]
木打8重奏 銀賞
田中 咲穂 小田 七星 植村 莉早 松本 真里奈
米村 歩奈 垣内 菜々子 井上 奈々美 小林 亜美
高校生伝統文化事業とは京都府が府立高校において、日本・郷土の伝統文化を尊重する態度を育成し、伝統文化への関心を高め、豊かに生きる力を養うことを目的に全府立高校で実施されています。高校生伝統文化事業の華道は、府立高校約20校で実施され、本校はこの事業に5年前から取り組んでいます。
今年度も、授業や課外活動で華道を実施し、文化祭・芸術展・校内展示にて、生徒達だけでなく、多くの来校者(保護者・中学生・地域の方々)にご覧いただき、伝統文化への関心を高めることができました。生け花は、植物を使って「空間を美しく見せる」芸術です。同じ花材でも生け方で雰囲気が変わります。お花を見ると心が癒されたり、季節を感じることができます。また日ごろから校内は美しく清掃されていますが、生け花を飾ることでますます美しく感じます。
「家庭基礎」(必修科目)では、高齢者福祉・障がい者福祉を理解し、福祉マインドを高める実習を実施しています。
「車いす実習」では車いすで介助される、介助する、自走する、スロープや階段、障がい者用トイレの実態を考察しました。
「点字実習」では、点字ブロックや点字の存在を理解し、視覚障がい者を援助する方法を学習しました。点字を書き、点字の仕組みを理解しました。
「手話・指文字実習」では、聴覚障がい者とのコミュニケーションの仕方を理解し、指文字50音を覚えました。後日指文字のテストをしました。
福祉体験を通して、ノーマライゼーションを理解し、障がい者や高齢者が健常者と助け合いながら暮らす共生社会のリーダーとなってほしいと思います。
<授業のねらい>
〇値段や品質だけでモノを購入するのは正しいことであるが、さらに1段階上のエシカルコンシューマー(倫理的な消 費者)を目指す。
〇ホンモノを知ることで、大量生産・大量消費・大量廃棄の消費行動を考え直す。
〇1枚のひざ掛け布団に、220頭の「蚕」の命が詰まっている。5000年前に人が発見した養蚕の技術(絹糸・真綿)が今日本から消えようとしている。新しい技術が生まれる一方で伝統文化をどう継承するのか、実際に真綿布団を製作体験する中で、私たちの暮らしはどうあるべきかを考察する。
<内容>
1時間目・・・ロマンス小杉 講師より講義
「真綿について、養蚕の歴史、布団の歴史」
2時間目・・・繭を茹でて、真綿を作る工程の説明
真綿布団(シルク布団)を作る
<感想>
〇綿や真綿(シルク)に関連したことについての歴史や知識がよくわかった。布団を作るにあたって、知らなかったことだらけで、とても楽しかった。この作り方を昔の人もやっていたと考えると、伝統を少しでも感じることができ、とても貴重な経験になりました。
〇化学繊維とは違い、天然素材のシルクは高価だけれど、肌触りや通気性がよく、夏冬ともに適温であることなど、良いところがたくさんあることを知りました。弥生時代からの歴史があるシルクが日本では養蚕農家が激減し、京都では2軒になってしまい、ほとんど海外から輸入していることを知り、残念に思いました。蚕や布団の歴史を考えながら、布団を作れたことが良かったと思います。