児童生徒の声
令和2年度 児童生徒へのアンケートから
研究に参加した児童生徒にアンケートを実施しました。
前期:令和2年7月
小学生16名 中学生5名 計21名
後期:令和3年1月
小学生17名 中学生5名 計22名
選択肢
①そう思う
②どちらかと言えばそう思う
③どちらかと言えばそう思わない
④そう思わない
一番嫌いな教科

国語は大事だと思う

国語は嫌いだけど、大事な教科だと思っている児童生徒が多いようです。
国語の授業で黒板の内容をノートに書き写すことができる

読んで理解することができる

本人に板書を写すことに苦手意識は少ないけれど、先生方は苦手なのではないかとアセスメントされています。受け止め方に違いがあることを先生側は認識しておく必要があります。
「読んで理解することができる」の項目で、後期では難しいと感じている児童生徒が増えたのは、学習内容が難しくなった、あるいは自己理解が進んできたこと等の要因が考えられます。
令和4年度 児童生徒へのアンケートから
令和4年度のアンケート調査は、前期(令和4年7月)と後期(令和5年1月)の2回、前・後期同一項目で実施しました。4択又は自由記述等でアンケートフォームにより回答していただきました。
また、児童生徒本人が入力(必要に応じて先生の補助あり)することとして依頼し、前期後期とも回収率は100%(20回答/20人)です。
質問『タブレットを使ったら、学校や家で勉強がしやすくなってきた』


前期の段階で既に70%の児童生徒がICT活用の効果を実感していましたが、後期は85%に増加していることが分かりました。
その内容として、前期は「読み上げ機能」「音声入力」「漢字や意味調べ」「ノートや課題の提出」等が複数ありましたが、後期は
中学生 「英語で単語の読みを調べるのに役立つ」
高校生 「文字を書く負担が格段と減ってストレスが減った」
等、特に中高生は自身の学習スタイルとして活用しつつある回答が出てきました。小学生は入力や調べ学習での活用が多いですが、中には「先生が言ってくれることや教えてくれたことが増えた」と感じている児童もいました。ICT活用を通じて、先生との関係性を良好にしながら学びを進めていることが分かります。
質問『国語の勉強は、大事だと思う』


本質問に対して、当てはまる旨の回答は、前期90%、後期95%でした。
- 理由(前期)
- 小学生「漢字が読めなかったら将来困る」
- 中学生「この先で使う」
- 高校生「これからの生活で使える言葉がある」 等
- 理由(後期)
- 小学生「社会に出て人と関わりをうまくできるように、あと敬語で話せたら社会に入れたりすることができるから」
- 中学生「敬語や相手と話す時や文字を書く時には必要な力だから」
- 高校生「語彙力や自分の意見や考えをもつことができるから」 等
後期はより具体的に、また、自身の思考や対人関係に関することにも触れています。
しかしながら、漢字や文章が「読めるように」「書けるように」の記述が前期後期ともに多く、国語科として身に付けたい力のほんの一部に、児童生徒は焦点化していることも分かりました。
質問『国語の勉強は好きだ』
当てはまる旨の回答は、前期60%、後期45%でした。
質問『国語の勉強で、先生の問いかけに対して、意見や感想などを自分で考えている』


意見や感想等を自分で考えているかの質問に対して、前期45%、後期30%の児童生徒が、あまり当てはまらないと回答しています。
読み書きの困難があることによって思考の段階までたどり着いていないのか、そもそも授業中に思考する機会が少ないのか等不明な点もありますが、いずれにしても国語科の本質を踏まえた魅力ある授業への改善が望まれます。また、質問のしやすさでは前期30%、後期40%があまり当てはまらないと回答していることから、発言や質問をしやすい授業環境づくりも大事だと思われます。
質問『国語の勉強では、わからないことなどを質問しやすい』
前期30%、後期40%が、あまり当てはまらないとの回答をしています。
質問『先生や友達は、自分のよいところをほめたり認めたりしている』
質問『困ったときには、先生や友達に相談したり手伝ってもらえるように頼める』
自身の認められ感については、前期後期とも100%が当てはまる旨の回答を、困った時の相談等については、前期95%、後期90%が当てはまる旨の回答をしていました。
ほとんどの児童生徒は、心理的に安定し、困った時等には相談・支援が求められる教育環境にあることが分かりました。
学習活動の基盤となる全ての児童生徒が認め合える学級経営についても、研究協力校では大事に取り組まれていることが推察されます。
児童生徒の声
日々の実践場面でも、学習に一生懸命向き合っている児童生徒の声が聞こえてきました。学びの主体者、ICT活用の主体者である児童生徒の声を聞く場面を設定し、じっくり耳を傾けること、また、気持ちの言語化を支援していくこと、その声が反映できるよう、児童生徒と先生(学校)が対話を重ね、変更調整していくことが、児童生徒の学びを支えます。
全ての児童生徒に対して、生涯を通じて「学び続ける」ことができる力を育成し、支援していきたいものです。
Pages(参考1)、ロイロノート(参考2)、紙媒体から選択して
小学生「どれかを使えば、ぼくもできるかも。」
参考1 Appleの文書作成ソフトでiPadには標準装備
参考2 LoiLoが提供する授業支援ソフト
字形が整わないので音声入力やタブレット入力をするようにして
小学生「これが言いたかったんや。」
代読や読み上げ機能によって内容を理解したり、音声を聞いてテストを受けて
小学生
「前は嫌だったけど、今は大丈夫。テストがはやくできてうれしい。読むことに疲れない。」
「学期末テストは、絶対に読み上げがほしい。単元末テストの漢字テストの時はいらない。理科、社会は全部読んでほしい。」
中学生
「試験で、読み上げを認めてもらえて本当に助かった。自分で読むとすごく時間がかかる。読んでもらっている間に考えられるし、見直しができる時間が増えた。」
高校生
「ICT機器を活用して、抵抗感がなくなった。これまで、代読での読み上げをしていたが、エネルギーを使っていたことが自覚できた。 今は、時間を有効に使うことができている。」
「みんなが僕のことを分かってくれている。中学校の担任の先生とは、毎日話していた。安心感があった。高校の先生も理解してくれて、面談で自分のことを話すことができる。家族、友達、先生に相談できて良かった。」
「入学前に事前に相談できた。入学後も授業で困った際には相談できている。幼い頃から、『自分で伝えたほうがいい。』 と、言われてきた。自分の苦手なことや、困ってしまうことについて自覚しているけれども、関わる人に恵まれているので、今は、困っていない。」
