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読むことへの工夫
読みが苦手な児童生徒に読みを助ける支援には、分かち書きをする、スラッシュを入れる、ルビを振る、プリント等の文字の拡大、代読等があります。本人の苦手さに視点を当て、楽に取り組めるように又はできるようになることを目的に、個に応じた手立てが工夫できます。以下の4点について紹介します。
文字の大きさ
文字で伝えたい、大事な情報は、大きくしたり、太くしたり、色を変えたり、アンダーラインを引いたりすることで、視覚的に伝わり、読むことが苦手な児童生徒も必要な情報を捉えやすくなります。
行間
読みやすさの違いを比べてみてください。
1.行間や文字と文字の間が狭い文章
優しい瞳と優れた聴覚を備えたミミズクのセンタ君は、京都府の教育の現状をしっかりと見、聞き、分析しながら、学校と教職員の方々を支援します。大きな翼で、学校に飛びたっていき、子ども、保護者、教職員の声を聴き、暖かくこの翼で包み込みます。
2.行間や文字と文字の間を広げた文章
優しい瞳と優れた聴覚を備えたミミズクのセンタ君は、
京都府の教育の現状をしっかりと見、聞き、分析しながら、学校と教職員の方々を支援します。
大きな翼で、学校に飛びたっていき、子ども、保護者、教職員の声を聴き、暖かくこの翼で包み込みます。
単語と単語の間に空間を設けたり、改行する位置を文章内容から意識して行ったりすると読みやすくなります。

フォント
学習プリント、学級通信、保健・給食だより等、パソコンで作成する教材もたくさんあります。フォントも人によって読みやすさが異なります。
児童生徒に見やすさや読みやすさを聞いて、教材で使用するフォントを選んでも良いでしょう。

代読
タブレット端末による読み上げにつなげていく前段階として、まずは代読から始めることもあります。代読の場合、読んでもらう児童生徒が読んでほしいところを教員などに伝えることができるようになることも、必要な指導です。
平成30年度の研究において実施された、必要な時に読み上げを教職員に依頼できるような方法を模索し、練習する取組について、「通級指導教室での取り組み」「校内支援体制」「通常の学級でのテスト時の合理的配慮の提供」から紹介します。
通級指導教室での取組
- 実態把握
- 読み、書きの速さは、学年相当である。
- 自読より代読の方が、内容の理解が少し良い。
- 本人は、代読の方が、内容を理解しやすいと答えている。
- ねらい
- タブレット端末の音声読み上げ機能を活用して内容を聞くことにより、主語と述語を意識し、内容読解ができる。
- 必要な時に読み上げを教師に依頼することができる。
- 使用教材及び教具
- 国語科の教科書データ、読み上げソフト(和太鼓)を入れたタブレット端末
- 指導内容
- タブレット端末の音声読み上げ機能を活用し、主語と述語を読み取ることができるようにする。
- 必要な時に読み上げを教師に依頼できるような方法を模索し、練習する。
- 児童は、それぞれの方法について、どの方法が良いか5段階で評価します。

指導結果
読み上げが必要な時に「読み上げのお願い」のルールに沿って、読み上げの依頼ができるようになってきた。
- タブレット端末の音声読み上げ機能を活用し、主語と述語が分かり、内容の理解がしやすくなった。
- タブレット端末の音声読み上げ機能を自分で操作して、教科書データの聞きたい箇所の再生ができるようになった。
- 国語の同じテストで、自読の場合と代読の場合とで点数を比較したところ、自読:30点、代読:80点と点数が向上した。
- 読み上げてもらうと、学習が「わかりやすい」「できる」ということを実感でき、自分の学び方として確立できてきた。

校内委員会における合意形成
- 全教科、テストの読み上げを実施する。
- テストは、通常の学級で実施する。
- 「読み上げのお願い」のルールに沿った依頼が本人からあれば、担任が読み上げる。
- テスト中は、担任は他の児童の指導をすることもあるため、可能な範囲で対応する。
通常の学級でのテスト時の合理的配慮の提供
- 担任による読み上げを行う。
- 「読み上げのお願い」のルールに沿って、読み上げの配慮をする。
- 全教科において実施し、時間の延長はしていない。
- 本人の力として評価している。
- 通級指導教室において、本児の学びやすい方法を児童と一緒に探ることで、学び方の確立につながる。
- テスト時に、担任の読み上げ(合理的配慮の提供)により、本児はテストの内容が理解でき、学んだことが正当に評価される。
- 通常の授業において、普段から一人一人の違いを認め合える学級経営がされており、通級指導教室の指導が円滑につながる。
