よくある悩み・疑問
読み書きに困難のある児童生徒は全員ICTを活用した方がよいのですか?
回答
ICTを活用しなくても、丁寧に繰り返し指導することにより、読み書きの力が伸びる児童生徒もいます。アセスメントと本人のニーズや環境により判断していきましょう。
タブレット端末やパソコンを使うことで、読み書きの力が伸びなくなりませんか?
回答
タブレット端末やパソコンを支援機器として使用することは、児童生徒の負担を減らし、困難を改善するためであり、読み書きの力が伸びなくなることにはつながりません。
生徒に学び方の変更を提案したところ、「みんなと違うことはしたくない」と嫌がるのですが、どのように指導すればよいですか?
回答
自分に合った方法だと分かっていても、人と違うことをすることはすぐには受け入れがたいものです。特に思春期に多く見られます。これは、成長の過程として大事なことでもあります。このような時は、できるだけみんなと同じだという状況を教職員が作ることで、受け入れやすくなります。また、ロールモデルに出会う機会を作ることも有効です。
それでも難しい場合は、「必要だと思ったらいつでも使っていいよ」と本人の意思に任せてみましょう。将来「困った。なんとかしたい。」と本人が思ったときに、相談したり自分で使ってみたりできるように、便利なグッズや代替手段があることをしっかりと伝えておきましょう。加えて、卒業後(進学先)にも相談に行ける場所がある(作っておく)ことも伝えておくことも大切です。
また、「他者にとっても読みやすい字を書く」という視点から、作文やテストなどで正しい評価を受けることに繋がります。ある先生は「自分のためだけでなく、先生のためにもICTを使った方が良い(先生が推測ではなく正しく作文や解答を読み、正しく評価することが容易になる)」と伝えたことで、生徒が使い始めたという事例もあります。
読みに困難のある一人の生徒への対応として、ルビを打つことを勧められましたが、毎日のように作成するプリント全てにルビを打つのは、大変です。
回答
一人のためだけでなく、他の漢字の読みの遅い児童生徒にとっても、「あると助かる支援」となる場合があります。「一人だけに」と考えると負担に思えるかもしれませんが、他の児童生徒にも活用したり、あるいは全員が選択できるようにしたりすることで、「多様な学びを保障する授業」につながっていきます。
また、児童生徒自身が自分の最適な学び方が分かり、効果を実感すること、ICT機器を使うことに 慣れてきたら、生徒が自分で自分のためにカスタマイズできる力をつけていくことも合わせて考えていきましょう。ルビ打ちだけでなく、行間や字体・大きさの変更、段組みや横書き・縦書きの変更なども同様に考えていきましょう。
特別な支援を始めるのには、医師の診断や診断書は必要ですか?
回答
支援を始めていくための診断・診断書は必要ありません。児童生徒の困っている実態から出発しましょう。
母国語が日本語でない児童生徒への支援について、読みや書きに困難のある児童生徒への対応と同様に考えてもよいのでしょうか?
回答
語彙不足を補うために、授業中や個別指導の場において新出の言葉をウェブサイト翻訳ツールで母国語に翻訳しながら意味を確認するなどが考えられます。また、音読の際には「ペンでタッチすると読める音声付教科書」を活用した例があります。
LD以外の診断がある児童生徒ですが、読みや書きに困難があります。同様にICT機器の使用を考えてもよいのでしょうか?
回答
ICT機器活用による読むことや書くことへの支援は、「読み書きに困難がある」という状態に対して実施するものです。視覚障害や聴覚障害、肢体不自由などを含め、「読むことの困難」「書くことの困難」があるときには、アセスメントを丁寧に行い、支援を始めましょう。
通級指導や個別指導を行うことで少しずつ読めるようになってきたようで、文章の理解も以前よりできるようになってきました。授業で行っている配慮はやめていく方向で考えてよいでしょうか?
回答
読みや書きに困難のある人の中には普通の見え方や捉え方と違っていて、練習や訓練、治療などで改善しにくいことがあります。また、学年が上がっていくにしたがって、読んだり書いたりする量は増えていきますので、読みや書きの速度の遅い人にとっては、困難さが増していくことになります。対象となっている児童生徒自身の意見を聞き、学びやすさに視点を置いて検討していきましょう。
タブレット端末やパソコンを支援機器として使うことがないので、指導できるか心配です。
回答
指導者が使い方を熟知している必要はありません。児童生徒と一緒に試しながら、どのような使い方が学びやすいか考えていきましょう。
