自分の選択

先輩からのメッセージ
11月28日からの続き

2017年 京都こすもす科 共修コース人間科学系統卒業
外波山 叶絵  

冒頭(先日掲載)でも触れたように、私は当時法曹界への強い憧れがあり、法学部に行くということだけは決めていました。その他は自宅から通えることやキャンパスの雰囲気など、諸々加味して大阪大学に進学することに決めました。いざ大学に入ると、部活やアルバイト、友人付き合いなど一気に世界が広がったことが新鮮で楽しく、体育会陸上部でのマネージャー活動を生活の軸として、飲食店や塾でのアルバイト、友人との飲み会、学生団体での活動などとにかく面白そうだと思った環境を飛び回る毎日でした。結果としてあまり勉学には力を注げませんでしたが、自由な時間の多い大学生の特権を活かし、社会人になった今どれだけお金を払っても得られないような経験が数多くできたと思います。

また、将来について考えるうちに、一つの分野のスペシャリストになるよりもジェネラリストでありたいと強く思うようになりました。飽き性な性格もあったため、一つの物事を長く極めるよりも環境や人を変えながら働く方が向いていると気づいたのです。法曹界ではなく民間企業で働こうと切り替えたのは、私の中では前向きな進路変更でした。

自分の興味のある物事にしか力を注げないタイプなので、就職活動ではとにかく直感的に面白そうだと感じた業界に入ろうと思い、その結果行きついたのがデベロッパーという仕事でした。元々高層ビルや商業施設が好きだったこともきっかけの一つですが、就活を通して様々な仕事を知る中で、「街を作る」というスケールの大きさや後世へ残るインパクトに惹かれ、いつかこうした街や空間作りに携わりたいと夢を抱くようになりました。入社して1年半が経った今でも、新しい開発プロジェクトが発表されると完成を待ち遠しく思い、街で素敵な物件を見かけるとつい足を止めてしまいます。サラリーマンという立場上、希望の部署や仕事内容を全て叶えることは難しいですが、それでも会社の事業にワクワクできるというのは私が働く上で大きなモチベーションになっています。

最後に私が大切にしている言葉を皆さんにもお伝えしたいと思います。就活時代お世話になった先輩から「自分の選択を正解にできるのは自分だけ」という言葉をいただき、以降何かに悩んだ時は必ずこの言葉を思い出しています。自分で決めたことは他の誰の責任にもできず苦しいですが、その分意味のある選択にできるよう前向きな気持ちで物事に取り組めるような気がしています。皆さんはこれから様々な選択を迫られることになりますが、肝心なのは選んだ後の行動だと思います。もちろん不可抗力でどうにもできないこともありますが、そんな時は自ら環境を変える努力をすることも一つの選択肢だと思います。狭い世界にこだわらず、視野を広く持って自分のやりたいことを探してみて下さい。将来に繋がるような興味や関心は案外思わぬところに転がっているものなので、このブログをはじめ、様々な分野で活躍されている卒業生の方々の話を是非聞いてみてください。私もまだまだこれからですが、皆さんの高校生活が実りあるものになるよう陰ながら応援しています!