自分の殻を破る 2

先輩からのメッセージ
  京都こすもす科共修コース人間科学系統2019年卒業 野見山芽久より

Vo2 「嵯峨野高校編」
私にとって嵯峨野高校は今の私をつくってくれた大切な場所です。私が海外と日本の架け橋になりたいという夢を抱くようになったのも嵯峨野高校で過ごした日々があったからです。嵯峨野高校ではシンガポール研修旅行やアメリカ・フロリダ研修、海外の学生との交流会など、海外の人や文化と接する機会が多くありました。また、これらのイベントだけでなくALTの先生やクラスメイトの存在も大きかったです。私が在学していた当時のALTの先生はラボの先生でもあり部活の顧問の先生でもあったため、お話しする機会が多くありました。その先生からは英語だけでなく、先生の出身地であるアメリカ・フロリダ州のことやアメリカの文化について教えていただき、さらにアメリカ・フロリダ研修(下写真)に応募するきっかけをつくってくださいました。

2年生の時のクラスには、1年間のスペイン留学とドイツ留学からそれぞれ帰って来た2人の友達と、中国からの帰国子女の友達がいました。彼女たちはそれぞれドイツ語・スペイン語・中国語が話せるので、英語の授業中によく英単語とその言語の単語を比べたり、それぞれの国の話で盛り上がったりしていました。私はその話をいつも興味津々で聞いていましたし、英語以外の言語の知識がある3人がとても羨ましかったです。彼女たちの他にも休み時間に普段の何気ない会話も英語でしているディベート部の2人組がいました。今思えば、2年生の時のクラスは国際色の強いクラスだったように思います。そんなクラスメイトからも刺激を受け、大学で外国語を学ぶという選択をしました。嵯峨野高校に通っていなかったら、これほど海外と接点をもつことがなかったでしょうし、今の自分もなかったと思います。

 嵯峨野高校に入学して学べたことに、とても満足していますが、唯一心残りがあります。それは部活動をもっと楽しめばよかったということです。私は在学中、バレーボール部に所属していました。朝練はなく、基本的には木曜日のオフ以外は毎日部活をしていました。1つ上の先輩方が引退するまでは、ただ「先輩方についていけばいいんだ!」と気楽に楽しみながら部活に取り組んでいました。充実していました。しかし、先輩方がいなくなり、私の学年が後輩たちを引っ張っていかなければならなくなってからは、不安とストレスが溜まり、受け身で部活をすることが多くなりました。練習に行きたくない日が増えました。私がいる意味なんてあるのかなぁ、とネガティブな思考が頭をよぎり、プレーにも、最高学年としての振る舞いに対しても、自信が持てませんでした。あの頃は本当に部活を心から楽しめず、全力を注げていなかったと思います。大学生になった今、部活動は何もしていません。仲間と汗を流し、支え合いながら苦しみや喜びを分かち合った時間は高校の部活動が最後でした。いまだからこそ思える、あの貴重な時間をもっと楽しんで、大切にするべきだったと後悔しています。部活動をしている皆さんには、私のように後悔することのない時間を過ごしてほしいです。
何をするにしても楽しむことを忘れないでください。