令和3年度第3学期終業式

3月18日(金)に、3学期終業式が映像配信によって行われました。各自自分の席で先生方のお話に耳を傾け、令和3年度を見つめなおしていました。

橋長校長先生は式の冒頭、ロシア軍によるウクライナ侵攻による300万人超の避難民、さらに一昨日発生した福島県沖地震の被災者の方々へ、心からのお見舞いを述べられました。そして、今年度1年間のニュースをあらためて振り返り、やはり、新型コロナウイルスに様々な制約を受けた1年であったことなど辛い出来事が多い中、メジャーリーグの大谷選手の活躍や、夏・冬オリンピック、パラリンピックにおける日本人選手の躍進など、元気の出る出来事もたくさんあったことを話されました。

 中でも校長先生が「最もうれしい」と強調された出来事は、10月にポーランドで開催された「ショパン国際ピアノコンテスト」において日本人奏者が2位、4位に入賞したことだそうです。世界の若手奏者の目標であるコンテストで2位になられた反田恭平さんは、同コンテストで4位に入賞された幼馴染でもある小林愛実さんの演奏を初めて聞いたときのことを、「本物がいる、悔しさはなかった」と、そのレベルの差について述懐されています。それでいて「いつかは(その場に)いける」という根拠のない自信も伴っていたとか。

「根拠のない自信」も時には必要なことかもしれません。そして夢を見て終わりではなく、その夢を実現させるための行動を起こすことこそが大切です。夢をもち、その夢を目標に昇華させ、その目標が行動を変えるということがよくあります。生徒の皆さんがさらなる飛躍をすることに期待を込めて1年を締めくくられました。

続いて和田生徒指導部長の講話も先日の地震関係の話題から始まりました。停電により、交通機関がマヒする中で、警察官の手信号のニュース映像を観て、「ルール」の大切さに改めて気付かれたそうです。生徒指導部長は常々、時間を守る、自ら進んで挨拶をする、物を大切にする、といった当たり前のルール、エチケットの大切さについて話されます。当たり前のことを注意されたとき、その時の心のあり様を生徒諸君に問いかけられました。つい、この程度なら、と考えがちではないですか?人は安きに流されやすいものです。それに抗するために、山陰地方の戦国武将の一人、山中鹿之助が自らが仕えた尼子家が滅んでもなお、宿敵に立ち向かっていた際、三日月に向かって立てたとされる誓い「願わくば、我に七難八苦を与え給え」を引用して、各自のルール・エチケットを守ろうとする意志の力について話されました。

最後に野口進路指導部長は、今月一日に巣立っていった312名の卒業生から寄せられた合格体験記を紹介されました。毎日の授業の大切さ、自分でやってみることの重要性、決めたことに全力を尽くすこと等、先輩からの言葉は等身大で、その体験談には力が宿ります。具体的な模擬試験の活用法・復習法や、「ずっと模試結果は“D判定”だったけど、諦めずに粘り強く勉強を続けた結果、達成感を得られた」や「自分で限界を決めてはいけない」など、今後の生き方に関わる温かい先輩からのメッセージの一端が紹介されました。

新2年生、3年生へ「今日というかけがえのない一日を精一杯生きよう」
   まもなく令和4年度が始まります。