17日に終業式が行われ、生徒たちは夏休みに入りました。校内にはセミの大合唱が響き、本格的な夏の訪れを感じます。京都の夏は気温が高く、湿度の高い日も多いため、体にまとわりつくような蒸し暑さを感じます。全国では40℃を超える地域も出てきており、今年の夏も厳しい暑さが続きそうです。
理療科では、人体の構造や働きを学ぶ専門科目があります。その一つが、「生理学」です。今回は、生理学で学ぶ「体温」の仕組みから、熱中症対策について考えてみましょう。
私たちの体には、深部の体温(核心温度)を一定に保つ仕組みがあります。その司令塔が、脳の「視床下部」にある体温調節中枢です。暑いときには皮膚の血管を広げ、汗をかくことで体温の上昇を防いでいます。しかし、外気温が体温に近づくような猛暑では、皮膚から熱を逃がしにくくなります。そのため、汗が蒸発するときに熱を奪う「気化熱」が重要になります。ところが、湿度が高い環境では汗が蒸発しにくく、水分不足では汗そのものも出にくくなるため、体の熱を十分に逃がせません。その結果、体内に熱がこもり、熱中症につながります。
熱中症による体温上昇は、風邪などの「発熱」とは仕組みが異なります。発熱では体温調節中枢のセットポイント(体温を保とうとする基準)が高くなりますが、熱中症ではセットポイントは変わりません。熱を逃がせず体温が上昇する状態を、生理学では「うつ熱」といいます。
熱中症を防ぐには、のどが渇く前の水分補給や、必要に応じた塩分補給、適切な冷房の利用が大切です。体温調節の仕組みを知ると、「水分をとりましょう」「涼しい場所で休みましょう」と言われる理由がよく分かります。これからも暑い日が続きそうです。こまめな水分補給や塩分補給を心がけ、この暑い夏を元気に乗り切りましょう。
京都府立盲学校理療科では、視覚に障害のある方で就労にお困りの方の入学相談を随時募集しています。お気軽にご相談ください。
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