学校紹介

 
 

令和7年度 校長あいさつ

 

 東宇治高校のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。

 4月に校長として着任いたしました太田雅裕です。どうぞよろしくお願いいたします。

 本校は実践的な国際教育を行う普通科を設置する高校であり、一昨年度創立50周年を迎えました。日頃の授業においては、生徒の学力の充実を図るとともに、異文化理解や国際交流などを通して、自主性・創造性・実践力を身に付け、国際社会で活躍できる人材の育成を目指しています。

 本校の自慢は、様々な教育活動を通して、生徒と教師が一体となり感動体験を味わえる学校であるということです。明るく素直で落ち着いた本校生徒の可能性は無限にあり、その力を発揮する能力には素晴らしいものがあります。

 昨年度は、オーストラリア、タイ、インドネシアなど諸外国との国際交流事業、文化祭、体育祭、研修旅行など、様々な学校行事に生徒が躍動し、進路実現でも目標達成に至るまでの姿勢や、ひたむきな努力には、称賛に値するものがあります。

 これからも東宇治高校は、教育目標である「みらいを明るくできる人(=自主性を基盤に、社会と関わり、課題を解決していこうとする人)」の育成を目指し、生徒に、

1 挑戦する姿勢

2 周囲と関わる姿勢

3 努力し続ける姿勢

を身に付けさせる教育活動を実践していきます。

 最後になりましたが、保護者の皆様や地域の皆様におかれましては、本校教職員が一丸となって家庭・地域と連携し信頼される学校づくりを今後も進めてまいりますので、ご支援とご協力をよろしくお願いいたします。

京都府立東宇治高等学校 

  校長 太田 雅裕 

令和6年度卒業証書授与式 校長式辞

 

 約500名の犠牲を出した、昨年の元日の能登半島地震の発生から1年と2か月が過ぎました。被災地では生活の再建や地域の復興に向けた取り組みが進められてきましたが、まだまだ道半ばといえます。式辞に先立ち、被災者の方々が将来に展望を持てるような一日も早い復旧・復興を願っています。

 式辞 本日ここに、多くの御来賓の皆様、御家族の皆様の御臨席を賜り、京都府立東宇治高等学校第49回卒業証書授与式を盛大に挙行できますことは大きな喜びであり、深く感謝申し上げます。

 御家族の皆様、本日は誠におめでとうございます。お子様の高校卒業という大きな節目を迎えられたことに心から敬意を表します。また、3年間本校の教育活動に御理解と御協力をいただき、重ねて感謝申し上げます。

 さて、ただいま、卒業証書を授与された卒業生の皆さん、卒業おめでとう。皆さんは、日々勉学や部活動に励み、学校行事や生徒会活動など高校生活を充実させるべく研鑽を積み重ね、本日晴れて卒業を迎えることができました。これは、皆さん一人一人の努力の賜物でありますが、これまで励まし支えてこられた御家族の愛情や温かく見守っていただいた地域の方々の御支援があったことを忘れてはなりません。

 今日は皆さんに大きな期待を込め、二つのことを伝えたいと思います。

 一つは、「志を立ててほしい」ということです。 ソフトバンク社長の孫正義さんは、夢と志についてこう語っています。「夢と志は違います。夢は漠然とした個人の願望であり、志は個人の願望を超えて多くの人々の夢を叶えようとする気概です。夢はこころよい願望だが、志は厳しい未来への挑戦です。」と。言い換えるなら、夢とは個人の目標や希望、志は周りの人を幸せにしたいという想いであり、行動が伴っているものであるといえます。夢は個人的なもので簡単にあきらめてしまうことがありますが、志には人の役に立つためにという使命感があり、最後まで成し遂げようとする「前向きな心」につながります。皆さんは色々な夢を自由に描くことができます。しかし、自分の夢を描くだけでなく、その夢を通して多くの人のためにどうしていきたいかという高い志を立て、これからも常に積極的に学び、自分に問い続けてほしいと思います。

 もう一つは、「人としての品格を身に付ける」ということです。東日本大震災の発生後に「10 things to learn from Japan(日本から学ぶ10のこと)」という電子メールが世界銀行などの国際機関の スタッフで出回ったそうです。その一部を紹介します。

  First one is THE ORDER:No looting in shops. No honking and no overtaking on the road. Just understanding.

 Another one is THE GRACE:People bought only what they needed for the present, so everybody could get something.

 10のうちの一つは、「秩序」。店での略奪は禁止。クラクションも道路での追い越しも禁止。思慮分別のみがある。もう一つは、「気品」。人々は現在必要なものだけを購入し、誰もが何かを得ることができた。

 その他にも、THE TENDERNESS(やさしさ)、THE CONSCIENCE(良心)などが挙げられていました。 ほとんどの日本人はこういった行いが自然にできるので、日本人の品格は世界に誇れるものと言えます。人としての品格はどういうものか、どうすれば国際社会に貢献できるのか。行動にあたっては、単に権威や組織に従うことではなく、自分の信念や倫理観に基づいて正しい行動を実践する。もし、社会や組織が間違った方向へ進んでいると感じたなら、流されるのではなく、それを正そうとする。物事を俯瞰的に捉えることができる価値観と行動力。そういう人としての気高い生き方ができるような品格を手に入れてほしいと思います。

 「志と品格」。この二つをはなむけの言葉とします。

校長 野村 康隆

令和6年度入学式 校長式辞

 

 時代が移り、社会がどんなに変化しようとも、自然の営みは変わることはありません。爛漫と咲き誇っていた桜は、散らした花びらの後に若々しい葉を芽吹かせ、山々も新緑の生気に満ちあふれています。

 しかしながら、元日には、石川県の能登地方を震源とする地震や、最近では台湾でも地震が発生し、一瞬にしてすべてを奪っていく自然に脅威を感じ、改めて命の大切さを痛感しています。    

 式辞に先立ち、震災により亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、そのご家族や被災された方々に、心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。

 さて、新入生の皆さん、入学おめでとうございます。本校への入学を心から歓迎いたします。

 本日ここに、多くの御来賓の皆様、保護者の皆様の御臨席を賜り、京都府立東宇治高等学校 令和6年度入学式を挙行できますことに、深く感謝申し上げます。

 本校は、昨年度に創立50周年を迎えました。この間1万5千人を超える皆さんの先輩方は、本校を卒業し様々な分野で活躍しています。皆さんには、先輩たちが築き上げてきた本校の伝統を継承しつつも、新たな歴史を築き上げていくのだという気概を持ってほしいと思っています。

 それでは、晴れて東宇治高校生となった皆さんに、高校生活のスタートに当たり、3つのことについてお話しします。

 1つ目は、自分の夢や目標に向かって主体的に取り組んでほしいということです。皆さんが、本校での学びを通して、何を学び、何を身に付け、何ができるようになったかが大切であり、皆さんに求められることは、自ら何をすべきかを考え、自らの責任で判断し、自らの言葉で表現すること、受け身の姿勢ではなく主体的に取り組むことです。それらを通して、自らを鍛え、磨き、価値を高めてほしいと思います。

 2つ目は、皆さんの中にある無限の資質や能力を開発してほしいということです。古代ギリシャに「汝自身を知れ」という格言がありますが、皆さんの中の「本当の自分」、「無限の可能性」を見つけ、引き出すことが大切であると考えています。「わからない、できない」を前提にするのではなく、「わかる、できる」を前提に物事を考え、何事にも積極的にチャレンジし、自分の可能性を開発してほしいと思います。

 3つ目は、視野を広げ、社会に貢献する人に成長してほしいということです。皆さんは、今、家庭や学校、地域、日本、世界のすべてに同時に属していますが、どこにいる自分を意識して生活していますか。人はどこにいる自分を意識するか、すなわちどれだけ視野が広いかによって人生が変わってきます。スポーツ選手を例にとっても、自分の成績だけ意識するのと、チームの勝利のため、そのスポーツ界の発展のため、を意識するのとでは姿勢や結果が違ってきます。将来社会人として活躍するためにも、本校でしっかりと学び視野を広げ、社会に貢献する姿勢を身に付けてほしいと思います。

 この入学式は皆さんの人生にとって、大きな節目です。東宇治高校生としての自覚を持って生活し、新しい自分を発見するとともに、責任感や思いやりを持った人に成長していってくれることを期待しています。まずは、今日、自分の目指す方向にしっかりと一歩を踏み出しましょう。

 最後になりましたが、保護者の皆様、本日はお子様のご入学誠におめでとうございます。

 高校の3年間は、これからの人生の方向を決定する大切な時期ではありますが、最も多感な時期であり、悩み苦しむこともあると思います。私たち教職員は、お子様が自ら進むべき道を自分で切り拓いていけるよう全力を尽くしサポートして参りますが、学校と家庭がそれぞれの役割を果たしながらも相互に信頼し、連携しながら、子どもたちの豊かな個性を伸ばしてあげたいと思います。

 新入生の皆さんが、今日のこの感激を忘れず、本校の教育目標である、自主性を基盤に、社会と関わり、課題を解決しようとする人、すなわち「みらいを明るくできる人」に成長していってくれることを期待し、式辞といたします。

校長 野村 康隆

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