10月27日(火)~30日(金)「平家物語図屏風(大英博物館所蔵)」の高精細複製品を文化財活用センターより借用し、芸術科、国語科、社会科で教科横断型授業を行いました。
高校2・3年生の芸術科の授業では、対話型鑑賞を行った後、平家琵琶や歌舞伎、平家物語に登場する人物が実際に書いた書などについて、音楽・書道の教員が講義を行いました。
国語科では、高校1年生全クラスが、それぞれ、「坂落」や「那須の与一」の原文と現代語訳を読み、平家物語について学んだ後、屏風を鑑賞しました。多くの生徒の平家物語への興味関心を引き出すことができました。
社会科では、日本史を選択している生徒が、対話型鑑賞をした後に、平安末期の院政について学びました。
教科横断型の授業により、生徒は知的好奇心を高め、様々な教科の内容を関連付けながら学ぶことで、学びが深まることを実感することができました。

金箔が光り輝く平家物語図屏風 近づいて鑑賞
以下に生徒の感想を掲載します。
高校2年(美術+日本史)
実物を目の前にしながら歴史の話を聞くのはすごく頭の中でリンクさせやすくて面白かった。あの屏風に描かれている内容も、描いた人とその時代も、あの屏風が今、日本にないことも、全部、歴史的事実になるから面白いと思った。作品の背景を知ろうと思えば、そこには必ず何かしらの歴史があるし、逆に、どの時代のどの場所にも必ずその時代に合った作品が存在している。美術を通して文化史を知るのは楽しいし、その先の日本史の勉強に繋げていくのも楽しい。

高校1年国語 平家物語をききながら鑑賞
高校2年生(美術+書道+音楽)
昔の人は平家物語を、絵で見たり、聴いたりして、楽しんでいたことがわかりました。書道の先生の説明から字の書き方によってその時代がどんな時代がわかることがおもしろいと思いました。絵だけでなく、音楽や書道などからもその時代の背景が見えてくるのが面白いと感じました。
高校1年(国語+美術)
実際に平家物語を聞いてからもう一度屏風をよく見てみると、屏風の一部分一部分に物語があって、その人の状況や感情が重なって、屏風がすごくいきいきして見えました。ただ作品を見るだけでも美しいと感じることができるけど、その作品の背景や意味を考えることで面白さが増すんだなと思いました。今回この作品を見て、図書館に行って平家物語を読んでみたいと思いました。

高校2年生日本史 院政についての授業