自分の選択

先輩からのメッセージ

今回、メッセージを寄せてくれた先輩は、高校時代から一つの目標を持っていました。心の中の強い信念を、時折垣間見ることもありましたが、決して頑なではなく、柔軟に様々な意見を聞く姿勢を持ち合わせていました。にこやかな表情も併せて、周りの友人、教員からいろいろと助言を受ける機会が多い高校生活だったと思います。決して安きに流されるのではなく、その時その時できることに懸命に打ち込み、そのうえで判断できる高校生でした。

こんにちは。2017年に京都こすもす科共修コース人間科学系統を卒業しました、外波山叶絵と申します。
 大阪大学法学部を卒業後、総合デベロッパーと呼ばれる業界で就職し、現在社会人2年目になります。先日数年ぶりに当時の担任の先生よりご連絡をいただき、高校時代を懐かしく振り返りながらこの記事を書いています。先に断っておきますが、私は学生時代にこれといって成績優秀だった訳でも、課外活動で特出した成果を残した訳でもありません。特別なお話はできませんが、私も皆さんと同じように夢や進路に迷った3年間を過ごしていましたので、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。

現在私が働いている総合デベロッパーという仕事は聞き慣れないかと思いますが、いわゆる「街づくり」や「都市開発」を行う不動産会社です。扱うものは様々で、オフィスビル、商業施設、住宅、ホテルなどの開発・運営や、街一体となって行う再開発事業などがあります。入社後の1年間は住宅部門で新築マンションの営業販売を、この4月からは東京にある本社の法務部へ異動し、企業法務にまつわる仕事をしています。

実をいうと、私は中学生の頃から検察官になりたいと思っていました。その想いは高校3年間変わることなく、卒業後は迷うことなく法学部へ進学しました。そんな私がなぜ今、全く違う仕事をしているのか、学生時代を振り返りながらお伝えしたいと思います。 高校を卒業したのが5年以上前かと思うと時の流れの速さに驚きますが、当時のことは今でもよく覚えています。勉強に部活にとかなりハードな日々でしたが、目の前のことに夢中で向き合った時間は非常に濃く充実していました。そして、高校では尊敬できる友人に数多く出会うことができ、各方面で刺激を受けることばかりでした。高校は公私ともに悩みが尽きない3年間かと思いますが、友人の何気ない一言に救われたことが幾度となくあります。当時の友人とは今でも交流があり、各々の仕事やプライベートの話を共有できる貴重な存在です。また、どんなに小さな悩みでも親身に相談に乗っていただき、時に自分以上の熱量で向き合って下さる先生方がいたことも大きな支えでした。勉強に身が入らず成績が低迷した時期に、進路相談で喝を入れていただいたことを今でもよく覚えています。嵯峨野は公立高校ですが、志望大学のレベルに沿ったカリキュラムや補習、サポートして下さる先生、勉強に集中できる施設など、非常に恵まれた環境が揃っていました。もし中学生の頃に戻ったとしてもまた嵯峨野高校を選びたいと自信を持って言えるほど、充実した3年間だったと思います。

勤務地付近

次回に続く