ワンダーフォーゲル部北アルプスで夏合宿

 ワンダーフォーゲル部、3年ぶりに北アルプスで夏合宿

 嵯峨野高校ワンダーフォーゲル部は2週間前から毎日検温、体調管理の上、合宿を実施しました。32名の生徒が初めて挑む、合宿形式での北アルプス山行です。経験値が少ない中、互いにカバーしながらテント設営や炊事を行いました。

 「涸沢で満天の星空が見たい。」、「3000mの山々の絶景が見たい。」・・・行きの貸切バス内での参加生徒が語った合宿への意気込みです。しかし、残念ながらベースとした涸沢キャンプ場の横にあるヒュッテはコロナ禍でお休み、目指した北穂高山頂も早朝からの激しい雷雨のため登れませんでした。

 でも生徒たちは、はじめてのテント泊、仲間と一緒に食事の準備をし、明神や横尾では素晴らしい景色も見ることができ、厳しい自然と対峙し、本物の「山の世界」を一部だけですが、体験するという機会を得ました。

 山登りは「非日常」の世界です。最初は、「雲海や岩と雪の景観」、「満天の星空」、「モルゲンロートに輝く山々」に感動しますが、「夜7時就寝・朝3時起床の生活」、「岩の上で寝袋にくるまり寝る」、「スマホの電波が届かない世界で過ごす」という体験は、何日も3000mの世界にいると、それが実は当たり前のようになってきます。そうすると、日常の世界がいかに普通でないかというのも感じられるし、家族のありがたさや家という建物のありがたさ、水道やガス、電気といったもののありがたさを感じられると思います。そんな非日常の世界を高校時代に四日間だけでしたが体験できたというのは、これからの人生の中で貴重な経験になったと思います。そして、そういう非日常の世界が体験できたのも、保護者の方々の理解があったからこそだと思います。とにかく保護者の方々に感謝です。また、テントサイトや山中での大人数での行動で、ご迷惑をおかけしました。この場を借りてお詫び申し上げますとともに、合宿を行うにあたり、様々な支援をいただいた関係者の方々、不慣れなアルプスでの登山活動を暖かく見守っていただいた方々に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。