「よむよむ」による朝の読み聞かせ

図書室

1年生
「とびらのむこうにドラゴンなんびき?」
作)ヴァージニア・カール   徳間書店

お城にすんでいるのは、公爵と公爵夫人、そして13人のひめさまたち。
ある日、森におさんぽにでかけた13人のひめさまたち。
一番下のガンヒルダは、森のはずれでドラゴンとであい、すっかりなかよくなりました。
お城につれてかえりたいけれど、森の動物をつれてかえってはいけないといわれています。
そこで、13人のひめさまたちは相談して、お城のいちばん高い塔にドラゴンをこっそりかくすことにしました。ところが・・・!?

  

新聞に「読み聞かせにぴったり!」との紹介があったの絵本です。 
いい絵本みつけた、と 喜んで読んでみたのですが ひとりで読むと そんなにおもしろいかなぁ・・・と 
ちょっと疑心暗鬼になったのですが 信じてチャレンジしてみました。
ドラゴンとお姫様がでてくるとあって みんな最初からわくわく期待していた様子。
ストーリーも 生き物を連れて帰ってはいけないといわれていても連れて帰ってしまうという こどもあるあるなので 
みんな嬉しそうに聞いてくれていました。
口々に ツッコミをいれていたけど シーンとしてしまうページもあったりで やっぱり 読み聞かせにぴったりの絵本でした。

2年生
「いないないにゃあ」
作)沖 昌之     講談社


  

街中でネコたちが「いない いない ばあ」をしています。
だから「いない いない にゃあ」になります。

2月22日は何の日が聞いてみたら みんなよく知っていました。「猫の日」ですよね。
なんともかわいい外ネコの一瞬の表情をとらえている写真絵本です。

「なまえのないねこ」
作)竹下 文子     小峰書店

八百屋や書店、パン屋、蕎麦屋、喫茶店などの飼い猫たちが、みんな持っている「名前」に憧れている、ひとりぼっちの猫。
ある日、お寺の猫に「自分で好きな名前をつければいいじゃない」と言われ、名前を探すことに。
名前のない猫が見つけた「ほんとうに欲しかったもの」とは?

  

こちらをじっと見上げるキジトラ模様のネコ。
その表情は少し寂しげで不安げ。何かを一生懸命訴えているようにも見えます。
鼻と片耳にはケンカの跡。きっと野良猫なのでしょう。

こどもたちは どちらもじーっと見て 静かに聞いてくれてはいましたが 意外と反応がなくて・・・
ネコの切ない表情や ちょっとしたしぐさにくすぐられるのは もう少し大きくなって なのかもしれません。

3年生
「すずりくん 書道具のお話」
作)青柳 貴史      あかね書房


書道具セットを手にしたこどもたちの前にあらわれたのは、筆墨硯紙、文房四宝と呼ばれる4つの道具の精霊です。
手をかけて作られ、古来より宝物とされてきたと誇る道具たちをつうじて、文字のなりたちや道具の歴史、
アナログの道具だからこそうまれるゆとりや思いやり、書く喜びを親しみやすく描きます。

  

書道具の「硯(すずり)」を作る人を「製硯師(せいけんし)」というそうで 世界でたった一人しかいないそうです。
その「製硯師(せいけんし)」の青栁貴史さんが 書道愛を込めて作った絵本。
面白いお話ではないけれど 知られていないことがたくさん書かれていてなかなか勉強になりますし、わかりやすくかわいい絵が 
見て楽しくさせる効果を発揮していると思います。
学校でも 3年生で書道を習うので 興味を持ってもらえたらいいなぁ と思って読みました。
筆で書かれた文字は 身近に意外とたくさんあるものです。
こんなのがあるよ、って みんなにも見てもらいました。



学校にも たくさんあるので 探してみてね。

4年
「あめだま」
作)ペク・ヒナ   ブロンズ新社


文房具屋でドンドンが見つけたのは、6つのあめだま。
部屋で1つ食べると、「リモコンがはさまって痛い!」とソファの声が聞こえてきた!
もう1つ食べると、今度は犬のグスリが話しはじめて……
あめだまを通して周囲の愛に気づいたとき、ひとりぼっちの少年におとずれた変化とは?
心あたたまる成長の物語。 

  

みんなよく知っている絵本のようでした。
絵本を電子黒板に効果的に映して読んだので 細かな部分までしっかり見てもらえたと思います。
ケルト音楽をBGMに流してみました。

5年生
「にげろ! がいこつ」
作)ジャン・リック    化学同人


がいこつたちが平和に暮らすホーネランド。
ある日、謎のばけものが現れて次つぎにがいこつたちの骨を盗みはじめたからさあ大変! 
次におそわれるのは誰かと、国中がおびえます。
そこで登場するのが、我らがシャーロッコツ・ボーンズ! 
はたして名探偵は、無事に事件を解決できるのでしょうか?

  

がいこつのお話、ということで 興味を持ってくれ 身を乗り出して聞き始めてくれました。

ガイコツたち一人ひとりの表情を見ているだけでも笑えてきてしまうこの愉快なパロディ絵本、
実は人体の骨の名まえがたくさん出てくる楽しい科学絵本でもあります。
しゃっこつ、ひこつ、きょこつ……リズミカルで言葉遊びいっぱいの文章のなかには、
骨以外にも体の部位の名まえがたくさん隠れています。
ただ 骨の名まえや 言葉遊びの文章が 聞いていてピンとこなかったのか、最初の興味津々のみんなの様子が だんだんうすれていったような感じがしたんですよね・・・ちょっと 残念でした。


6年生
「とうちゃんのトンネル」
作)原田 泰治      ポプラ社


戦争直後に町から村に引っ越してきた一家。
体験したことのない農作業を開墾から始めます。
お父さんは、農作物に欠かせない水を得るために山にトンネルを掘り始めます。
掘り進んで大きな石にぶつかって考え込むお父さん。
それを思いやるたいすけの木琴の音色。木琴もお父さんに作ってもらったものでした。
お父さんは大きな石をよけて再び掘り始めます。
掘り始めて2年目、とうとう水が出ました。水が出ても、田圃づくりも一から始めます。
気の長い、根気のいる、壮大なドラマ。
あきらめるな、あきらめるなと繰り返しているようです。

あとがきに、カンテラ、木琴と絵本に出てくる品の写真が載っていて
このお話が 実話そのものだと改めて強く感じられます。

  

今の子どもたちに こういう戦後の苦労話などが どれほど伝わるのかはわかりませんが 
それでも 折に触れて 聞いてもらえる機会があれば・・・と 思います。

風景や家の中など細かく描かれていて 当時の様子がよくわかる絵本です。

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