≪学力向上プログラム説明資料≫
本校は学校教育目標として、「自ら考え、心豊かに、たくましく生き抜く子どもの育成」を掲げています。この教育目標の実現に向けて、児童全員が身につけるべき力は、言語力を基盤とした「質の高い学力」と「自己指導能力」だと考えています。
質の高い学力とは、(1)基礎的・基本的な知識・技能の習得 (2)知識・技能を活用して課題を解決すために必要な思考力、判断力、表現力等 (3)学習意欲 の3つの要素が統合された学力です。
自己指導能力とは、その時、その場で、どのような行動が適切か、自分で決めて実行する能力を言います。自分のためだけでなく、他の人のためにもなる行動を児童自らが判断し、自分の責任のもとに行動する力です。
これらの力を身に付けるためには、児童が学校へ行きたくなるような「魅力ある学校づくりの取組」や「児童理解の取組」を進めることが大切です。
「魅力ある学校づくりの取組」では・・・
一つ目に、どの授業においても、発達段階に応じた話し合いの場を設定し、自己決定や共感的理解を促す機会を持つようにします。この経験をもとに友達の意見を尊重したり、自分の思いを語ったりすることを通して、もっと聞きたい、関わりたいという気持ちが高まると考えています。
二つ目に、異年齢集団活動では、児童の自発的・自主的な活動となることを大切にします。この活動を通して、児童が進んで活動することで自己達成感を、児童一人一人が自分の役割受け持ち、協力してその責任を果たすことにより、自己有用感を養いたいと考えています。
三つ目に、外国語活動では、学んだ表現を使って、他者とコミュニケーションを図る活動を通して、実践的なコミュニケーション能力の育成を目指します。
四つ目に、学習規律や生活ルールについては、児童が必要性を理解できることを大切にすることで、児童がお互いに認め高め合う学習集団へと成長させたいと考えています。
「児童理解の取組」では・・・
一つ目に、どの授業でも生徒指導の3機能(自己決定・共感的理解・自己存在感)を生かした授業づくりに取り組みます。学びの中で、自己決定の場を設けることや、互いの意見を交流し合う場を設けていくことで、自己存在感が高まっていくと考えています。
二つ目に、学級経営において、ユニバーサルデザインの視点を大切にして、学びやすい環境づくりを進めます。
三つ目に、気になる児童に対しては、必要に応じて個別の指導の方向性を考えるケース会議を行い、計画的に支援できるようにします。また、特別な支援が必要な児童については、のびスタやアクスタを活用した個別指導や教育相談、場合によっては、地域支援センターなどの協力を得たりして、児童一人一人が大切にされた環境づくりに努めます。
このような「魅力ある学校づくりの取組」や「児童理解の取組」を下支えとして、「質の高い学力」と「自己指導能力」の向上を目指す学習パターンが、『御牧小スタンダード』です。
御牧小スタンダードとは、「主体的・対話的で深い学びを目指した授業改善」と、その根底を支える「基礎・基本の徹底」を中心に据えた取組です。
「授業改善」については、どの教科においても1時間の流れの中で、『出会い、深い学び、振り返り』という学習過程を設定します。『出会い』では、子どもの意欲を引き出すしかけを設定することで、子どもの知的好奇心をゆさぶり、学びへの興味・関心・意欲をより高めます。『深い学び』では、一人学びで、すべての子どもに自分の考えを持たせ、明確な目的をもって交流の場面を設定することで、自分の考えと友達の考えを比較・検討させ、より深い学びへと導きます。『ふり返り』では、授業を通してできるようになったことを自分の言葉でまとめる場面を設定することで、自分の学びを具体的に確認させ自分の思考や行動を客観的に把握し、認知する力の育成を目指します。このような学習過程を踏むことで、「主体的・対話的で深い学び」を目指していきたいと考えています。
「基礎・基本の徹底」については、計画的に行う朝学習や家庭学習の充実を図ることはもちろん、のびスタにおける全児童対象の補充的な学習を行っています。また、低学年(1~3年生)の児童に焦点をあてた放課後の個別指導(アクスタ)も実施し、低学年からの基礎・基本の定着に向けて、徹底した指導を心がけています。
このように、本校は、「主体的・対話的で深い学びを目指した授業改善」と、その根底を支える「基礎・基本の徹底」を中心に据え、「魅力ある学校づくりの取組」や「児童理解の取組」を下支えとして、「質の高い学力」と「自己指導能力」の向上を目指していきます。
最後に、学力向上プログラムを有効に機能させるためには、全教職員が教育方針をそろえ、一致した指導をすることが不可欠です。また、児童への指導は、教師だけでなく保護者、地域社会の方々など、児童に関わるすべての人が同じ方向を向き、取組を進めていくことが大切です。児童・保護者・教師が共通理解のもと、指導していくための連携を密にとり、じっくり向き合った関係づくりを進めていくことが重要です。
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