文化・デザインラボ特別講義

アカデミックラボの文化・デザインラボでは、嵯峨美術大学の日本画コースの仲先生をお招きし、「文化財の保存を考える」をテーマに特別講義をしていただきました。
私たちが住む京都には数多くの寺社仏閣や文化財があります。仲先生は建造物彩色絵画修復のご専門で、これまで二条城の障屏画の模写保存や京都各地にある寺社の建造物の彩色修復を行ってこられました。
文化財修復と言っても、ただきれいにすることが求められているわけではなく、歴史的価値や行政、国、所有者、修復を行う技術者の様々な意向やモラルが大きく関係し、その文化財に最適な修復の方法をとっていることを具体的な事例をもってお話しされました。さらに、これからの時代を生きる生徒たちに、「誰のために何のために文化財を保存修復するのかを考え続けていかなければならない」と、メッセージを話され、これまで漠然と文化財を見てきた私たちにとっては新たな視点で考えるきっかけになりました。