地理地学 丹後巡検

4月29日SSHの取組として 校有林調査ラボ、地学(気象)ラボ、地理・地図ラボの生徒23名を対象に、丹後巡検を実施しました。

天橋立、丹後海と星の見える丘公園、伊根、屏風岩、琴引浜、郷村断層を巡りながら、各地点とバスの車窓からの風景について教員がレクチャーを行いました。本物を見ることで教科書や資料の知識だけではわからないことに気付き、今後の探究活動に生かしてほしいと思います。

廻旋橋

天橋立の松林

砂浜の侵食対策

天橋立を歩いて渡り、周囲には海水がある中で松林が成立している理由や、天橋立の砂浜を維持するための方法などを学びました。松林がきれいな観光地というだけではなく、なぜ?どうして?と考えてみることで、表層土壌の様子など見えていないところまで思いを巡らせていました。

調査地点 山頂

調査地点 谷

海と星の見える丘公園から見える宮津湾

海と星の見える丘公園では、素晴らしい眺望で天橋立から伊根まで見渡せました。また、夏に行うジャパンフィールドリサーチin丹後の調査地点の確認を行いました。

伊根湾と舟屋

海岸段丘と屏風岩

鳴き砂を鳴らす

鳴き砂を鳴らす様子(音声付)

さらに地形等の成因についてレクチャーを受けながら、伊根の舟屋、海岸段丘の地形、屏風岩などを巡りました。琴引浜では、現地の管理をされている方の案内で、砂をうまく鳴らす方法を実演していただき、生徒たちも一緒に鳴らすことができました。鳴き砂は少しでも汚れると鳴らなくなるため、冬の荒波で砂が洗われた後の、この時期が一番鳴りやすいそうです。

郷村断層

参加生徒23名

最後に、郷村断層を訪れ、およそ100年前に起こった北丹後地震について学びました。断層によってずれた道路が残されており、断層の大きな動きに驚いていた生徒もいました。

生徒は「鳴き砂は今まで知らなかったが、実際に鳴いて面白かった。鳴き砂には石英が多く含まれることを聞いて、今まで持っていた知識と実際に触れたものがつながった感覚になった」「知識をもって地形を見ると、それまで見えていなかったことに気付けるようになった。今までの旅行では観光地を見ることが目的になっていたが、巡検を通して見える世界が少し広がった」などそれぞれ感想を持ったようです。生徒はレポートにまとめ、今回の経験を広く伝え、今後の探究活動に生かせることと思います。