2学期始業式

8月20日に、2学期始業式が行われました。式では、校内放送にて校長先生からお話がありました。一部抜粋します。

①キャリー・マリスという風変わりなアメリカ人科学者がいた。彼は、PCRというウイルスの遺伝子を増幅させて検出する方法を開発し、ノーベル化学賞を受賞した。博士のおかげで、ウイルスの検知ができ、今日我々はその恩恵を被っている。何を成し遂げたいのかを明確に持っていた素晴らしい科学者であったと考えている。

②私は常々、生徒の皆さんに主体的に生きてほしいと伝えている。生き方の模索は哲学と言われている。哲学とは「こんにゃくに刺した一本の串」だと思っている。ふにゃふにゃのこんにゃくは手で持っても倒れるが、たった一本の串でしゃんと立てることができる。自分というこんにゃくに刺す一本の串を求めて様々な思索をすることが大事で、一本の串の存在が「よりよく生きる」ことにつながるといえる。皆さんも自身の一本の串を見つけてほしい。

③世阿弥の言葉で、「目前心後」という言葉がある。これは舞を舞う時の心得で、「目前」は目で前を見よ、「心後」は心を後ろに置け、というものである。自分の前や左右は、自分の目で確かめることは出来るが、後ろは自分で見ることは出来ない、だから、後ろは心で見ること、つまり後ろ姿に心を配らなければ良い舞は出来ない、という教えである。目の前で見えていることだけに気をとられることなく、常に後ろや背景を気にとめて心の目で周りを眺めてほしい。

2学期がスタートして、暑さは厳しいですが、嵯峨野生の元気な姿が学校にあふれています!