ステップアッププログラムⅢ

 4月13日(木)のステップアッププログラムは体育館での校歌指導から始まりました。本校の校歌は、広辞苑の編者で名高い新村出氏の作詞であり、古式ゆかしく格調高い詞(ことば)が随所に散りばめられています。多少意味が分かりにくいと思われる個所などについて、当時の嵯峨野高校周辺の風景などにも触れながら解説してもらいました。「たまきはる」が「命」にかかる枕詞であることを知ったり、「篁を洩る月影」の情景を思い浮かべたりと、歌唱の練習に留まらない学びの場がありました。

 後半はいよいよ校歌練習、音楽に合わせて皆で歌いました。初めは気恥ずかしさもあり小さな声でしたが、徐々に校歌との一体感が生まれていきました。少し気が早いようですが、卒業式で校歌斉唱する時にはこの校歌に誇りをもって、高らかに歌い上げて欲しいと思います。

 休憩の後は佛教大学副学長の原清治先生から「入学生へのメッセージ」と題して御講演をしていただきました。原先生の温かい中にも軽妙なジョークを交えた語り口に時としてどっと笑いが沸く一幕もあり、時を忘れて講演に引き込まれた時間でした。講演を終えての振り返りでは、「自分の悩みに寄り添ってくれたり共感してくれる存在の大切さがよく分かった」、「自分の意見をしっかりもって話し合うことで、自分にも周りの人にも良い影響を与えていこう」など、自分の問題として真摯に向き合いながら綴ってくれていました。

 生徒からの意見や質問にも笑みを絶やさず応答していただきました。

 金曜日は教材を用いて本格的な授業が始まりました。昨日までの様々なオリエンテーションを通して、多くの生徒がよいスタートが切れたのではないでしょうか。放課後に「疲れた?」聞くと、何人もの生徒が「疲れましたー」と本音を漏らしてくれました。その言葉の陰で充実した一週間を過ごした満足感あふれる表情も多く見られました。週末に疲れを取り、月曜日からまた元気に登校してくれるよう待っています。