卒業生からのメッセージ

こんにちは。

京都こすもす科4期生、2002年卒業の丹所千佳です。

前回(6月2日)からの続きです。

今の会社に入ったのは、完全になりゆきというか、ご縁だと思います。

しいていえば、最初に内定が出たことと、東京のほかに京都にもオフィスがあるということでしょうか。

いずれ京都で働くことがあってもいいかも、とそのときは漠然と思っていましたが、今となっては、京都で働けるという点は私にとってかなり大きいです。

入社してすぐは東京で書籍(PHP新書)の編集に携わり、その後京都の雑誌の編集部に転勤して今にいたります。

昨年の10月からは月刊誌『PHP』の編集長を務めていて、今年の4月は雑誌の創刊75周年記念ということで、新聞やテレビなどに出る機会がありました。

(それを目にした嵯峨野の先生にお声がけいただき、今回、これを書いています)

ひとことで言うと、「企画を考えて、それを形にし、世に出す」のが編集者の仕事です。

そのいずれの段階でも、思うようにいかないこと、予定通り進まないことは少なくありませんが、その難しさや大変さもまた、やりがいであり醍醐味だと私は思っています。

それだけに、書籍や雑誌ができあがり、それを読んだ人からの反響があると、喜びもひとしおです。

高校生のみなさんが書籍や雑誌の編集者を志すとしたら、まずは本をたくさん読んでください。

自分自身の好奇心をいかに広げ、興味関心を深めるかということを大切にしてほしいです。

本だけでなく、映画や音楽、旅、人と話をすること、なんでもかまいません。

それから、そうやって触れた物事について、言葉にしてみるのもいいと思います。

編集者の仕事は自分で書いたり話したりすることがメインではありませんが、言語化する力は重要です。

でも何よりも今この時間を満喫するのが一番だと思います。

まだまだコロナ禍で不自由の多い日々が続くかもしれませんが、楽しい高校生活を送ってください。