5月16日と17日の2日間にかけて施設体験実習を実施しました。施設体験実習では、体験的な活動を通して、将来の進路選択の一部となるように、環境面も含めて自分に合った作業や将来の社会的自立を目指すために実施しています。
今回お世話になったのはリネン関係の事業所様です。生徒は生活単元学習の中で社会的な自立に向けて、日常生活に係る学習を進めています。その中でも洗濯作業に力を入れ、自分のものから他者のものへと洗濯の幅を広げています。今回の実習では、家庭用ではない、本当のリネンの作業現場に入り、より深くリネンの作業内容を知ることができました。
事前挨拶の際には、事業所様からは「わからないときは必ず声を出すこと。勝手に作業はしない。」ことを伝えていただき、学校だけではなく、『報告・連絡・相談』は卒業してからも大切なのだと知ることになりました。
【写真】ピローケースを揃える生徒

作業を見ていくと、山のように積まれたピローケースを一枚一枚丁寧に向きを揃えて、重ねていきます。なぜ向きを揃えないといけないのか、それは次の作業に関わってきます。
【写真】プレス機を使う生徒

こちらでは、先ほどの重ねたピローケースを機械によって伸ばしていきます。向きを揃えることで、この大きなプレス機に入れたときに、シワになりにくく、作業の効率化を図ることができます。よく相手のことを考えてといいますが、このようにチームで作業することにおいては、先ほどの工程が非常に大切になります。
【写真】乾燥機を体験する生徒

他にも、人がスッポリ入るほどの身長より大きな乾燥機への投入や取り出しも体験させていただきました。乾燥後のピローケースは暖かく、乾燥機にひっついているので、ドラムを回しながら、残っていないかの確認を行いました。
最後の振り返りで生徒からは、「家で使っているアイロンと全然違う形のアイロンを使っていることを知った。」「仕事は長いと感じた。」「洗濯機からのピローケースの取り出しが、固かった。」等のような感想が聞かれました。
体験実習を通して、リネンの力作業であったり洗濯、乾燥機の生暖かさだったり、立ちながらの作業等、普段の学校生活では経験できないことを多く学んだ体験実習だったのではないでしょうか。
また生活単元学習で進めている公共交通機関の利用に関しても今回は2度の乗り継ぎや、普段乗らない系統のバスに乗ることで成果と共に課題も見つかったのではないでしょうか。その他、ロッカーでの荷物の管理や人との関わりなど、多方面に学習することができました。
今回の実習で見つかった成果と課題を授業の中で整理し、よりよい進路選択ができるよう学習を進めていきましょう。
今回の実習にあたり、引き受けて下さった事業所の皆様、ありがとうございました。