「よむよむ」による朝の読み聞かせ

図書室

1年生

『いちごハウスのおくりもの』

村中李衣/作 えがしらみちこ/絵 世界文化ブックス

あまくておいしいいちごの季節になりましたね。いちごが好きな人は多いと思いますが、どのように育つかは意外と知られていないのではないでしょうか。この絵本は、いちごが苗から真っ赤に実るまでの様子と、いちご農家の家族の絆を交えて描いています。
夏にいちごの苗を育てはじめること、ミツバチが受粉のお手伝いをすること、いちごの種のようなつぶつぶは一粒一粒が果実であること……たくさんのいちごのひみつが描かれています。

真っ赤に熟れたいちごが描かれたページでは、「おいしそう!」との声が聞こえてきました。みんなしっかりと聞いてくれて、最後には「1年間ありがとうございました」とお礼を言ってくれました。

2年生

『天女かあさん』

ペク・ヒナ/作 長谷川義史/訳 ブロンズ新社

韓国の絵本で、絵本作家の長谷川義史さんが訳されています。

大雨のある日、ホホは熱を出してしまいます。仕事中のお母さんは、誰かにホホのお世話を頼もうと電話をしますが、なぜか天女につながってしまいます。「きょうはわたしをかあさんとおもいなはれ」と長谷川義史さんらしい関西弁の、へんてこな天女が不思議な現象を引き起こしながらホホの看病をしてくれるお話です。

へんてこ天女が作った大きな大きなオムライス?に「でかっ!」と反応してくれていました。精巧な人形とミニチュアの小道具で繰り広げられる世界に、子どもたちはページのすみずみまで見入っていました。

3年生

1冊目は

『まざっちゃおう! いろいろないろのおはなし』

アリー・チャン/作・絵 小栗左多里/訳 フレーベル館

あか、きいろ、あお、3つの色たちはみんな一緒に仲良く暮らしていましたが、ある日、あかが「じぶんたちがさいこう!」と言い出して、みんな仲たがいしてしまいます。
しかし、ひとりのきいろとひとりのあおが出会い、お互いに大好きになり、「まざっちゃおう!」と決めました。そして、ふたりの間には「みどり」が生まれます。「じぶんだけのいろ」のみどりにみんなは夢中になり、「もっとあたらしいいろができるかも……」とみんなも混ざり始めて……?

色が混ざりあうことによって、次々と新しい色が生まれていきます。人間も同じで、自分と違うものを受け入れることで、新しい発見や誕生があると教えてくれる絵本です。

2冊目は

『ぜったいさきにたべニャイぞ!』

あさおよう/作・絵 ニコモ

ねこちゃん3兄弟の、おやつをめぐってのかわいいひと騒動を描いています。

おやつの時間になりました。きょうのおやつはクッキーです。みんな枚数が一緒なのを確認してからいただきます。末っ子はバクバクバクと最初に食べ終わります。お兄ちゃんと真ん中っ子は「ぜったいさきにたべニャイぞ!」とわざとゆっくり食べます。なぜなら、前に先に食べ終わった時に、相手は目の前でゆっくりおいしそうに食べていたから。さて、この勝負どちらが勝つのでしょうか?しかし、思わぬ事態が起こり……。

兄弟姉妹がいると、おやつやごちそうの時には争いが起きますよね。子どもたちも「わかるー!」と共感していました。

4年生

『さんすううちゅうじん あらわる!』

かわばたひろと/作 高畠那生/絵 講談社

ある日、さんすううちゅうじんがガンバルルしょうがっこうにやって来ます。地球人が戦争やけんかばかりしているからと、こらしめに来たのです。「でも、ちきゅうにはすごいさんすうがあるとききました。それをみせてくれたらたすけてあげます。」とのこと。地球代表に選ばれてしまった1ねん1くみの子どもたちは、果たして地球を救えるのでしょうか!?

体育にも、音楽にも、図工にもいろいろなところに算数が隠れています。「そんなところにも算数があるって知らなかった!」と勉強になった子どもたちでした。

5年生

『図書館を心から愛した男 アンドリュー・カーネギー物語』

アンドリュー・ラーセン、カティ・マレー/著 志多田 静/訳 六耀社 

多くの公共図書館をつくった、アンドリュー・カーネギー氏の伝記絵本です。

アンドリューは、貧しい移民の子としてスコットランドからアメリカに渡ります。賢く、働き者のアンドリューはペンシルベニア鉄道で出世し、さらに投資によって大金をかせぐようになりました。鉄鋼会社を設立し、大富豪となった彼は、得たお金を世の中を豊かにするために使います。故郷スコットランドやアメリカのみならず、世界の国ぐにに公共図書館をつくるための寄付をし、2,500以上の図書館を建てました。

5年生は授業で伝記の勉強もしたそうで、関連した読み聞かせになりました。

6年生

『ランドセルは海を越えて』

内堀タケシ/写真・文 ポプラ社

もうすぐ卒業を迎える6年生。今使っているランドセルはどうする予定でしょうか?

2013年発行のこの絵本では、日本で使われなくなったランドセルをアフガニスタンへ贈る活動がたくさんの写真とともに紹介されています。ランドセルを受け取る子どもたちのうれしそうな笑顔、「ランドセルを持って帰ると学校が家にやって来たみたい。わたしも幸せだけど、家族も幸せ。」と話す子ども。不安定な状況が続く国内情勢で、学校には教科書もノートも、そして校舎さえないことも。みんなが学校に行けるとは限らない中で、学校に来ている子どもたちはみんな勉強が大好きで、真剣に授業を受けます。

アフガニスタンの紛争や貧困を知る中で、学校に通う意味とは?勉強をする意味とは何か?考えさせられる絵本です。

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