1年生
「いつも ちこくの おとこのこ―ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー」
作)ジョン・バーニンガム あかね書房
どうしても遅刻してしまう少年と彼を厳しく罰する先生の立場が、ある日逆転したら…。言葉のくり返しがユーモラスで最後のオチで胸がすっとします。
2冊目は
「ドライバーマイルズ」
作)ジョン・バーニンガム BL出版
マイルズはとてもやっかいないぬ。
さんぽがきらい、ドッグフードも雨もきらいで、よくほえる。
マイルズが一番すきなのは車に乗ってでかけること。
そこでお隣のハディさんが作ってくれたのは……。
マイカーを手に入れた犬のマイルズが、なんと自分で運転してドライブにでかけます!
そして、次に乗ろうとしているものは?
3冊目は2冊目の話をうけて
「ぼくがとぶ」
作)ささき まき 福音館書店
さてぼくはいったい何を作って、どこへ何をしに行こうとしているのでしょう?
「間に合うの?」「かわいそう」などと男の子の気持ちに寄り添ったり、「飛行機つくれるの?」と絵本の世界に入り込んだ反応がいっぱいの楽しい時間となりました。
3冊それぞれの世界観がつながっていて、心地よさを感じました。
2年生
「たぬきのおつきみ」
作)内田 麟太郎 岩崎書店
秋になって稲が実り、おいももたくさんとれました。村の人たちも大喜び。山のたぬきも大喜びで、お月様にも喜んでもらおうと、お月見の準備に余念がありません。さて、お月様は喜んでくれるでしょうか?
2冊目は
「いちにちおばけ」
作)ふくべ あきひろ PHP研究所
おばけがこわいぼく。
おばけになったら、おばけがこわくなくなるのかと、いちにちおばけになることにします。
からかさおばけ!くちさけおんな!かっぱ!ゆきおんな!のっぺらぼう!ほかにも、メデゥーサやミイラおとこ、おおかみおとこ、ろくろくびなど、いろいろなおばけになってみて、おばけって意外と楽しいことに気が付きます。
ページがめくられる度の子どもたちの口々の反応が、楽しくてたまりません。『ツッコミ』と『掛け合い』の応酬が繰り広げられていました。
3年生
「こんとあき」
作)林 明子 福音館書店
おばあちゃんが作ったキツネのぬいぐるみ”こん”が、赤ちゃんからおもりをしてきた”あき”といっしょに、ほころびた腕を修理してもらおうと、汽車でおばあちゃんのところへと向かいます。なんとも不思議なのですが、ぬいぐるみと旅行することに違和感を覚えない、温かな絵とお話です。
最初は静かに聞き入っている様子でしたが、旅に出るあたりから、だんだんと思わずツッコミが入ったりするようになってきたようでした。みんなもきっとこんな楽しい旅をしてみたくなったのでは?
4年生
「きになる」
作)おおなり修司 絵本館
なんとなく、「きになる」ことってあるものです。
学校生活の中で、「きになる」ことに視点を当てた、思わず「そうそう!」って言いたくなるお話です。右側のページがもう一回開いて、「きになる」ことがでてくるしかけです。
2冊目は
「なんじゃというもの」
作)不明 手作り
旧平屋小学校に置かれている、おそらく児童が絵を描いて本に仕立てた絵本を紹介していいただきました。こぞうのちんねんさんがおしょうさんと”とんち比べ”をする、一休さんを思い起こさせる楽しいお話です。絵もとっても上手に描かれています。どんな人が描いたのでしょうね。
4年生には簡単すぎるかなと思われていたそうですが、くすっと笑ってくれたり手をたたいてくれたりと、楽しんでいる様子が伝わってきたようです。
5年生
「宇宙人っているの?」
作)長沼 毅 金の星社
地球とにている星が、宇宙にはたくさんあるらしい。そこにも生きものがいるのだろうか?宇宙に生きものがいるとしたら、どんな姿をしているだろう。宇宙にあるたくさんの星の環境を知って、どんな生きものがいる可能性があるか想像が膨らみます。
お話を読む前「宇宙人っていると思いますか?」という質問を投げかけたところ、「いない」と答えた人が何人かいました。
でも、読み終えた後にもう一度同じ質問をしたところ、全員が「いる」と答えました。
きっと、しっかりお話を聞いていたんですね。
6年生
「あたしは本をよまない」
作)コウタリ リン BL出版
転校生の木田君はいつもひとりで、まるで静かな点みたい。そういうあたしも、きょうもまだ、だれともしゃべってない小さな点。本を読むのが好きでなかったあたしが、感想文がきっかけで木田君や苦手だった山本君とつながることで、あれほど嫌いだった本を書く気になる。
本の題名にびっくりしたのではないかと思いますが、いったいどうなるのだろうと静かに聞き入っていましたね。おなかのすみっこがあつくなったり、むねのおくがスンっと小さくなる感じがしたり、最後にくふっとわらったことに共感できたのではないでしょうか。