「よむよむ」による朝の読み聞かせ

図書室


1年生
「ゆびたこ」
作)くせ さなえ       ポプラ社


今度1年生になるのに、指しゃぶりがやめられない私。ぜったいやめたいのに…。
ある日突然、親指のユビタコがしゃべった!?

 

最近は ゆびしゃぶりしている子って あんまり見かけないですね。この絵本 結構、ホラーです。ゆびたこに顔が出来て。しゃべって。しかも関西弁。
見開き一面に ゆびたこの顔があらわれたところでは、子どもたちも「おお~!」と 声を上げていました。

 

普段は目も口も閉じてるから指の皺みたいで。さらに人の心の透き間に入り込むようなしゃべり方をしてくるんです。
そんな得体の知れないものだから、主人公も えらい想像をします。
ゆびたこが成長して赤ちゃんくらいの大きさになったり。
お化けたこみたいな大きさになって捕まった主人公を、家族が取り返すため泣きながら戦っていたり…怖いです(笑)

2年生
「うれない やきそばパン」
作)富永 まい      金の星社

いまにもつぶれそうなおじいさんのパン屋さんに、光り輝くデニッシュパンのポールが来たことから、やきそばパンのピョンタは店を去ろうとします。
ところが、ポールよりもピョンタを選ぶお客さんが現れます。
思いやり、自信を持つことや物の大切さを伝える絵本です。

 

そういえば 焼きそばパンって 最近あんまりみかけないのかなぁ・・・
でも こどもたちのなかでは 2人ほど 焼きそばパン食べたことある、って子がいました。

もう一冊は、今 田植えのシーズンなので・・・

田植えの手伝いをしたことある子が何人かいるようでした。さすが 美山っ子!
苗箱洗いをしたそうです。えらいなぁ、

「おむすびさんちの たうえのひ」
作)かがくい ひろし       PHP研究所


今日はおむすびさんちの田植えです。
朝ごはんを食べると、おむすびさんは稲を一輪車にのせて田んぼへと急ぎました。
手伝ってくれる仲間のみんなはもう集まっていました。
おむすび村の具のしゃけさん、たらこさん、おかかさんにうめぼしさん。
それから おいなりさんに、ほそまきさんとふとまきさんも手伝いにきてくれました。
せっせと植えていくうちに いつの間にやらお昼です。
おむすびさんちの子供たちが お弁当をもってきてくれました。
みんなでお昼を食べていると、遠くの方から「シャカシャカシャカ ズルズルズル」と、何やら音が聞こえてきました。
それは、遅れていたすしねた村の田植え名人の足音でした。

 

お話も面白いし、絵もかわいくて おかしいので みんな大盛り上がりでした。
昔は 田植えのころ(5/20~6/20)は 学校をお休みして子どもたちもみんな 田植えを手伝っていました。
保育所なんて当時はないので 臨時託児所ができて 小さい子の面倒も 小学生がみていたのです。
田植えおやつは エンドウご飯のおにぎりで それも 楽しみの一つで 大人には 忙しく大変な田植えですが、子どもにとっては お祭りのような行事だったのです。

3年生

一休さんや彦一をはじめとするとんち話、知っているかな?
「このはし わたるな」とか「屏風に描かれた虎を捕まえる」話は 知っている子もいるようでした。


昔むかしのとんち話より「絵の達人」

  

紙一面を真っ黒に塗りつぶし「暗闇で 黒牛が黒豆を食ってる絵」という オチでした。
これは「闇夜のカラス」のほうが しられているかもしれませんね。

「においの代金」
ウナギの焼ける 香ばしいにおいをかいでいた人に 代金はらえと せまった店主に チャリンチャリンと お金の音で 払ったことにしたケチな男たちの話。

 

「長ーい文字」
日本一長い字を書け、と言われて書いた字は・・・?
これは 一休さんのおはなしですね。

 

「まんじゅうこわい」
これは 有名なお話なので みんな知っているかな?
でも オチがわからなくて きょとんとしている子もいたようです。

 

見開き1ページ1話の短くまとめられたとんち話なので 読みやすくて 聞きやすいですね。
絵本ではないので お話を聞いて想像を膨らませる必要があります。

4年生

先日 みんなは 仲良し遠足で長谷の運動公園に行きましたよね。
良いお天気で よかったです。春見つけ、とかしましたか? 私も 家の周りで春見つけをしてみました。
少し前までは とっても小さかった竹の子が 数日のうちに ぐんぐん大きくなって 竹の子じゃなく、すっかり竹になっていました。
そこで思い出したお話が・・・

「ふしぎなたけのこ」
作)松野 正子      福音館書店


 

山のずーーーーっと奥のお話です。
今夜はたろの誕生日。お母さんにたけのこを採ってくるよう言われました。
たろは、竹やぶでたけのこを掘り始めました。少しすると暑くなってきたので上着を脱ぎ、すぐ近くのたけのこにかけました。
すると、そのたけのこが、にょきにょき伸び始めたんです。たろは上着がなくなってはこまるので、にょきにょき伸びるたけのこに飛びつきました。でも、たけのこの成長は止まりません。どんどん伸びます。
いつまでたってもたろが帰ってこないので、お母さんが心配して探しにきました。
「たろやーーーい」と呼ぶと上のほうから「ん・・・ん・・」と声が。
母さんは急いでお父さんを呼びに行きました。隣の人も、そのまた隣の人も。村の人たちみんなやって来ました。
それでも、たけのこはまだまだ大きくなります。やがて、たけのこも大きくなることに疲れ、そろそろ竹になることにしました。
竹の成長が止まったら・・・「もう切るしかないだろう」とお父さん。みんなは斧やなたをもち切り始めました。すると、竹が勢いよく倒れ始めました。いくつもの山の上に・・・。村人たちは倒れたたけのこをたどって、たろのもとに急ぎました。たろの倒れていたところには池がありました。
でも、池だと思ったら、それは海だったのです。
海のはなしは、ひいじいさんから聞いたことがありました。魚、貝などたくさんあるところ。
でも、海にいくには遠すぎる。迷子になってしまうから、もう100年も行った人がいないこと。
でも、この大きなたけのこをたどってきたことで、海にこれたんです。
これからは、このたけのこをたどってこれば、道に迷うこともありません。
村人たちは、海にもいけるようになり、幸せに暮らしました。

5年生
「ぼくのクレヨン」
作)長 新太       講談社

 

こんなくれよんで、絵を描いてみたいな。
ぞうのくれよんは、とても大きなくれよん。青で描いたら、カエルが池とまちがえてとびこんじゃった。でも、まだまだ描きたいんだ。今度は何色を使おうかな……!?

「ないた」
作)中川ひろたか        金の星社


 

いちにち いっかい
ぼくは なく。
どうしてだろう?
ころんでないた。ぶつけてないた。けんかしてないた。しかられてないた。うれしくてないた。おかあさんは・・・?
自分の中にもいろんな種類の「泣く」がある。
きっと、動物にも仲良しのあの子にも、まだ会ったことのない外国の子どもたちにも同じように「泣く」があるに違いない。そして大人たちにだって・・・。
「泣く」の尺度は人それぞれ違うってこと、「泣く」ことは悪いことじゃないんだ、大切な自分の感情表現の一つなんだって。それを知っているだけで、どれだけ子どもは救われるだろう。
それを知っているだけで、どれだけ大人も楽になれるだろう。自分はなんで泣くんだろう。あの子はなんで泣いているんだろう。お母さんはなんで泣いているのに泣いていないって言うんだろう。
「泣く」を考えるだけでいろんなことが見えてくる。

6年生
「ウェズレーの国」
作)ポール・フライシュマン     あすなろ書房

ウエズレーは夏休みの自由研究で一念発起。
新種の作物を育て、新しい文字や数の数え方を考案、自分だけの特別な文明を創り出す。

 

町の子供たちと「同じ」でないため友達のいないウエズレー。
子供たちはウエズレーをいじめたりするけれど 彼は淡々と自己分析をし、逃げるのは得意だから大丈夫!と 自分らしさを失ったりしない強さを持っている。
あるひらめきから、彼の素晴らしい日々が始まるが、ずば抜けた探究心、発想力、行動力には
ページをめくる毎に感心させられます。
まるで魔法のように何でも工夫して素敵なモノを作りだすウエズレーと
絵とお話の緻密な美しさに、ワクワクしてきます。
人と一緒でなくったって いいんだよ、自分らしく生きていくことが一番大切なんだ、というメッセージが 強く、そして素直に 心に突き刺さります。



    








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