「よむよむ」による朝の読み聞かせ

図書室

1年生
「1ねん1くみ1ばんびっくり」
作)後藤 竜二    ポプラ社

小学校1年生にぴったりなシリーズです。
ちょっと気弱なぼくとヤンチャなくろさわくんのお話。
第1作目「1ねん1くみ1ばんワル」の初版は1984年、ロングランシリーズです。

  

やっとこままわしができるようになったくろさわくんは、ぼくばっかり相手に遊ぶ。
でもぼくは相手にしたくない。だって・・・。

『「みんなだって まだ おかあさんのおっぱいに さわりでしょ」
先生は ぼくらひとりひとりをみわたした。
「えー」とか いいながら みんなくすくす笑った。』
本にかかれているように 「・・・さわりたいでしょ」と 読んだあと 
みんなをひとりひとり見渡すと 本と同じように「えー」とかいいながら 
みんなくすくす笑っていたのです。
なんて かわいいことでしょう!! 読んでいて ほんとに嬉しくなりました。
このシリーズを読んだことのある人を尋ねたところ 
4人の人がよんだことある、と 答えてくれました。
1年生でこの本を読みきれたなら たいしたものです。

2年生
紙芝居「大工とネコ」
作)新井 悦子     教育画劇


  

大工の佐吉は迷子の猫を家に迎え、優しく接してあげます。
ところが ある日突然、佐吉の目が見えなくなってしまいます。
自分の不幸を嘆いた佐助はタマに、
「もうお前に魚を買ってやるどころか暮らしも成り立たん。目も治りそうにないしどうしたらいいだろう。」
と話しかけ、そのまま眠りにつきました。
するとタマは、眠っている佐助の両目を舌でなめ始めたのです。
それからタマは、佐助の両目をなめ続けました。
そして不思議な事に しばらくたつと佐助の目は 少しずつ見えるようになったのです。
しかし 佐助の目が治ったのと同じ頃にタマの目は すっかり見えなくなって、
それきりタマの姿を見る事は二度となかったのでした。

特別おもしろいとか 怖いとかの話ではなかったのですが、紙芝居ということで 
みんなじーっと静かに聞いてくれていました。

3年生
「仔牛の春」
作)五味 太郎     偕成社

成長する仔牛の一年をイメージ豊かに、仔牛の歓喜と見守る周囲の自然や
生き物の祝福をこめて描いた見事なファンタジー絵本。

  

牛が登場します。ずっと1冊牛の絵です。
牛の話なのですが、1年の季節を楽しめる仕掛けがたっぷり描かれています。

昨日 3月3日は 桃の節句 ひな祭りでしたね。
お雛様をかざったり、ちらしずしをつくってもらったりしたのか 聞いてみたのですが 
あまりみんなぴんときていないようで、最近は 美山のような田舎でも 
だんだん季節の行事ごとが 失われつつあるのかと、ちょっと 寂しくなりました。

・・・と いうことで ひな祭りのおはなしを。

「ももこのひなまつり」
作)森山 京      教育画劇

ももこの誕生日は3月3日。桃の節句に生まれました。
でも ももこは、まだ桃の木を見たことがありません。
そこで、お父さんが家族をドライブに連れてってくれますが・・・。

  

大きな事件が起きるわけでもなく、家族とおばあさんのふれあいを描いただけのおはなしです。
でも、自分の名前の由来に思いを巡らしたり、平凡でも家族仲良く出かけたり、
知らない人と交流したり、美しい花を見たり・・・しあわせってこういうことだよなあ、
と静かに感じられるような1冊です。

4年生
「だいどころにもはるがきた」
作)島津 和子       福音館書店


 

台所にあるものから芽が出てきたよ。なんの芽かな?じゃがいもです。
網袋の中からなにかがつんつん飛び出してる。
何かな?それはたまねぎの芽。
台所でも育ちつづけ春の到来をつげる野菜たちをていねいに描きました。

「ねことことり」
作)たての ひろし     世界文化社


ねこの仕事は、こぶしの木の小枝をきれいにたばねること。
ねこが窓を開けて仕事をしていると、ことりがやってきました。
細い小枝が7本くらい必要だと言うことり。
ねこは1日1本ずつ分けてあげることにしました。

できないことをできないと言ってはねつけてしまうのではなく、
なんとかしてあげようというねこが素敵です。
何に使うのか、詮索をしないところもいいなぁ。

最後の小枝を受け取ったことりは、お別れを告げて飛び立っていきました。
ことりが来なくなって、心にぽっかりと大きな穴が開いたねこ。
ことりはどんな風に過ごしているのでしょうか。
小枝はちゃんと役に立ったのでしょうか。

  

細密画の絵が とても細やかで美しく 目が離せなくなるようです。
出会いと 別れと 再会
環境や価値観が違っても、互いに歩み寄ることの大切さを描きます。
ねことことり、それぞれの視点から見える “しあわせ”とは……?

5年生
「てんてんきょうだい」
作)山田 慶太     ポプラ社

点々から生まれた兄弟が、色々な言葉に点をつける、言葉遊び絵本です。
「か」⇒「が」 「はね」⇒「ばね」 「おうし」⇒「おうじ」
など、点々をつけると意味などが変わるのを楽しみながら 
日本語の面白さにも触れられる1冊。

 

自分が兄役を 担任の先生に弟役になってもらって 読み聞かせました。
最初は どう思って聞いてくれていたのかは分かりませんが だんだんみんなものってきて
てんてんついたらどうなるか 一緒に考えて にやにや笑ったり 
うれしそうな表情になってきました。

そして 二冊目
「めくってごらん ことばのかくれんぼ」
作)accototo      イースト・プレス

カレーライスの中にかくれている鳥ってなんだろう
めくってみれば、出てくるよ
言葉がどんどん好きになる、新感覚の型抜きしかけ絵本。

  

小さな人向けの絵本ですが 5年生でも十分楽しんでくれたようでした(笑)

楽しい絵本 続いていきましょう!
「やっぱり じゃない!」
作)チョーヒカル        フレーベル館


 

大好評の『じゃない!』が進化して、再登場!
今回は、食べ物『じゃない!』ものも!
電球…じゃなくて、たまご! 宝石…じゃなくて、くだもの!
新たな『じゃない!』ワールドが楽しめます。

 

電球が卵だった時に 誰かが思わず「えぐっ」と口にしたのは ナイスでした(笑)
前作同様、ものの見方を変えてみること、想像することの大切さを伝えるとともに、
種別は超えられる、世界は自らの手で変えることができる、という多様性や
無限の可能性も訴える作品となっています。

まだ 時間がすこしあったので・・・
「じゃない!」
作)チョーヒカル       フレーベル館


 

きゅうり…じゃなくて、バナナ! みかん…じゃなくて、トマト! 
固定概念を覆す、不思議なたべものの数々。
発想の転換力、想像力を育む、新感覚のたべもの写真絵本! 
子どもから大人まで、幅広く楽しんでいただけます。

 

アタマの準備体操は しっかりできました。
今日一日 楽しくすごせますように!

6年生
「はなとひみつ」
作)星 新一      フレーベル館


 

花が大好きなハナコちゃん。
ハナコちゃんは花を世話できるモグラがいたらいいのにと、花とモグラの絵を紙に書きました。
ところが、その紙は風で飛ばされてしまいます。
飛んでいった先は、ある国の秘密の研究所がある島。
本国からの指令と勘違いした研究所の人たちは 本当に花の世話をするモグラ型ロボットをこしらえてしまいます。
そのモグラがどうなったか・・・。

 

2009年4月に出版されたこの絵本の巻末に、作者の星新一さんが
「作者としての願いは、読んで面白く感じてくれたかどうかの一点です。」
そして「自己の好みの確立。これこそが人生において最も大切」と 書かれていました。


   

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