「よむよむ」による朝の読み聞かせ

図書室

2学期が始まって 第一回目の読み聞かせです。

1年生
「ほししいたけ ほしばあたけ」
作)石川 基子     講談社

タマゴタケやキヌガサダケ……いろいろなきのこが暮らすきのこ村は、いつもにぎやか。
そんなみんなから敬愛されているのが、ほしじいたけと、ほしばあたけ。
ある日、村の子どもが谷から落ちてしまい、それを聞いたほしじいたけは、体を張って助けようとするのですが……。
個性ゆたかに描かれたきのこたちの魅力も満点の、ユーモアと驚きたっぷりの楽しいお話です。

 
1年生のみんなの反応が 喜んでくれたり 不思議がってくれたりと とっても素直に反応してくれるので 読んでいても楽しかったです。
絵もしっかり見てくれて 大人は何気なく見過ごすような細かい部分も発見してくれていました。

2年生
「やまださんちの てんきよほう」
作)長谷川 義史      絵本館

やまだ家の一日を天気予報とともに描くユーモア絵本。
きもちを天気であらわすと、雨もあれば台風もある!
かみなり、なだれ・・・。

 

絵の力によって、気象用語の「シャレ」が描かれていて笑えます。
左下の「お父さんの一日」がまたおもしろくて。


表紙、裏表紙の見返しに 「ねこがかおをあらうとあめ」とか「ひこうきぐもがたつとあめがちかい」など 昔からよく言われている 天気を予報することわざがたくさんかかれています。
意外と よく知っているようで びっくりしました。

3年生
「きょうはそらにまるいつき」
作)荒井 良二        偕成社

「きょうは そらに まるいつき」
このくりかえしの合間に描かれる風景が、べつべつのようでいて、つながっています。
近くと、遠く。時間と空間をつないで、月はかがやいています。
まるい月は、あかちゃんから、おじいさんやおばあさんまで……
森のどうぶつや海のくじらまで……



先日は スーパームーンでブルームーンの とても美しい満月でした。
どれくらいの人が この月を見上げたでしょう。場所や時間は違っていても 世界のいろんなところから眺められる月は同じ月。

世界中の人たちが 同じものを見ているって 考えたらなんだか不思議な気がします。

もう一冊 お月様のお話

「パパおつきさまとって」
作)エリック・カール      偕成社

パパは、娘にお月様をとってきてほしいとせがまれます。
そこでパパは 絵本を大きくはみ出すほどの(!?)ながーいながいはしごを持ってきて、たかーいたかい山へ運んでいき、またまた絵本を大きく突き抜けるほど(!?)上へ上へとのぼっていき、大きな大きなお月さまのところへたどり着きます。
だけど、こんなに大きくては持って帰ることなんてできません。
すると、お月さまは言います。
「わたしは、毎晩少しずつちいさくなっていくんですよ」

 
わくわくする仕掛け絵本です。
何度読んでも そのたびに 心が「わぁ~」っと喜びます。

4年生
「ながみちくんがわからない」
作)数井 美治      BL出版


割り算はわりきれるほうがすき。
でも、クラスにはわりきれない男の子がいる。ながみちくんだ。
何を考えているかわからない、わからないから気になって、学校帰りに、あとをついていったけれど……。
 

小学生の「わたし」の繊細でみずみずしい気持ちが ぎゅっと詰まっています。
みんなにとっては 等身大のお話になるのだけど わかるかなぁ・・・と 思って読んでいたら じーっと真剣なまなざしで聞いてくれているのが伝わってきて うれしくなりました。

5年生
「てんぐだいこ」
作)神沢 利子    偕成社


たたくと鼻がのびちぢみするふしぎな太鼓を手に入れた源五郎さんが、天にのぼり雷さんの手伝いをするという、有名な昔話です。


 

太鼓で伸ばした娘の鼻を もとに戻して感謝されたりする途中のエピソードは 本によって多少違いがあるのですが 最後は雷様の手伝いをしていて うっかり落ちたところが琵琶湖で そこからゲンゴロウブナになった、という部分は同じです。滋賀県の民話なんですね。

「たぬきのおつきみ」
作)内田 麟太郎    岩崎書店



お月見は人間も楽しみにしているイベントですが、まさかたぬきも同じとは。
はっきりと 迫力のある絵が とても楽しいですよね。

6年生
「焼けあとのおにぎり」
作)うるしばらともよし    国土社

キヨシの住んでいた東京の下町は、東京大空襲で焼け野原となった。
戦争はむなしく終わり、福島に疎開していたキヨシは、東京へ家族を探しにいく。
食べるものもままならない戦後直後、おばあさんが持たせてくれたのは、5つのおにぎり。
おにぎりをリュックに入れ、焼けあとをさまようキヨシが見つけたものとは。

 
少し長いお話ですし 週の初めの読み聞かせには 重い内容となりました。
でも、決して忘れてはいけない、今こそ 語り継いでいかねばならないことです。
6年生のみんなには ぜひ 聞いてほしいお話だったので読みました。
途中 胸にぐっときて 何度か泣きそうになりました。
みんな 真剣に聞いてくれたと思います。
読み終えると 大きな拍手をしてくれたので 少しは私の思いも伝わったのかと ほっとしました。


 

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