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本校の校長として2年目を迎えました。どうぞよろしくお願いいたします。
昭和 42 年に長岡京市井ノ内朝日寺の地に開校した本校は、56 年間で 1100 人以上の子どもたちを社会に送り出してきました。子どもたちの成長がいっぱい詰まった学びの舞台は、この度老朽化による建て替えを行うことになり、私たちは令和5年8月に長岡京市今里南平尾の旧済生会京都府病院の建物跡に仮移転し、この地域の皆様にあたたかく出迎えていただきました。この仮設校舎への仮移転は、子どもたちにとっても、私たち教職員にとっても、大事業でした。校舎は広い敷地の平屋建てから、6階建てになりました。スクールバスのプラットホームがないため、駐車場へ到着した順にバスから降りて、教室へ向かいます。またグラウンドや体育館等は外部施設を借用しています。このように大きく環境は変化しましたが、引越しの約1年前から「さよなら校舎」そして「こんにちは校舎」として事前学習を重ねてきたこともあり、この仮設校舎では、自信をもって生き生きと学習している子どもたちの姿をあちこちで見ることができます。子どもたち一人一人がこの大事業に挑んだ姿は、本校の教育目標「自分らしく 人とともに 今を生きる力を」そのものでした。そして、私たちの学校は「成長できる学校」なんだと確信することができた出来事となりました。
令和6年度も児童生徒の躍進が続きました。作業製品の販売会、校内実習の実施、京しごと技能検定へのチャレンジ、エントランスコンサートでの音楽発表、日常的な近隣小中学校、高等学校との交流及び共同学習でも力を発揮してきました。高等部「情報」の授業では生成AIの学習をし、全国高等学校AIアスリート選手権大会シンギュラリティーバトルクエスト2024で入賞、その他、令和7年用 国土緑化運動・育樹運動ポスター原画コンクールで国土緑化推進機構理事長賞の受賞等、学校全体が活気に満ち溢れています。
長岡京市井ノ内朝日寺の地で、長岡京市の共生型福祉施設に隣接する新しい校舎が私たちを待ってくれている令和9年夏まであと2年少しとなり、先月から、新校舎の建設工事が始まりました。工事に先立ち、埋蔵文化財の発掘調査が実施され、この発掘調査では、古墳時代後期の竪穴建物、長岡京期の溝、中世以降の柱穴、縄文土器や石斧、須恵器、土師器、瓦、瓦器等が多数検出されました。長い歴史の中で今日まで守られてきた土地の上に新しい校舎が建つということは、感慨深いものがあります。

新しい一年も、まずは何よりも子どもたちが安心して過ごせる学校であるよう努めます。そして、子どもたち一人一人の可能性をもっともっと見つけ、伸ばし、豊かな人生の歩みを支援する学校として歩み続けます。共生社会の担い手として活躍してくれるであろう子どもたちと一緒に、私たちも成長していきたいと考えています。
引き続きあたたかい御支援をどうぞよろしくお願いいたします。
令和7年4月1日
京都府立向日が丘支援学校 校長 飯田 英美子