仮移転地から新校舎へ学びの場を移す”R9”(令和9年度)に新たな教育を創造するために全教職員の総力を結集して取り組む令和6年度から令和8年度までの3年間のプラン
- 学習指導要領の趣旨を踏まえ、多様な児童生徒に自分らしい社会貢献を実現する力を育むことを目指した授業改善、教育課程改善の推進
- 地域社会との連携協働による教育活動の積極的展開による地域におけるインクルーシブ教育の推進及び共生社会の形成への積極的な貢献
- 一人一人の教職員が、常に新しい価値観・取組で溌剌、颯爽と子どもたちのために働く学校経営の推進
テーマ1 各教科等の見方・考え方– 授業改善・地域社会との協働 –
- 「深い学び」を支える各教科等の見方・考え方
- 習得・活用・探究
- 学習標準プランの活用と充実
- 教科等の学習と社会をつなぐ
R4-5の授業改善研究では、「深い学び」を支える各教科等の見方・考え方について深め、明日プロ(※)を中心に全学部で学習標準プランの作成に取り組んできました。そのことにより、各教科等の学ぶ内容の偏りを防ぎ、学ぶ内容を明確にし、学年・発達段階に適し小中高のつながりを明確にした教育課程の作成に取り組んできました。
今後は、各教科等の見方・考え方を、習得・活用・探究という学びの過程の中で働かせることを通じて、より質の高い深い学びにつなげる実践を全校研究会等で共有していきます。
※明日プロ:明日の向日が丘の教育を創るプロジェクト会議の授業研究等を中心に担う授業改善部門
To Do
- 各教科等の見方・考え方を働かせた授業実践交流
- 学習標準プラン見直し・グループワーク
テーマ2 共生社会の担い手– 授業改善・地域社会との協働 –
- 交流及び共同学習、地域社会との協働の発展
- 自分らしい社会貢献
- めざす地点と目標をもって学ぶ高等部コース制
- ダイバーシティによる進路実現
「共生社会」とは、人々の多様な在り方を相互に認め合える全員参加型の社会であり、本校では平成31年度から個々の特性を生かした社会参画や「自分らしい社会貢献」をテーマに研究を継続してきました。地域社会と連携・協働した授業スタイルを定着させ、仮移転を機にこれまで以上に交流及び共同学習にも力を入れてきました。
特に長法寺小との交流及び共同学習は、インクルーシブ教育の視点に基づき充実・発展させてきています。今後は、R9の新校舎移転、長岡京市共生型福祉施設との連携も見据えて、「共生社会の担い手となる児童生徒」「ダイバーシティによる進路実現」等について取り組み、福祉関係者や行政等関係機関にも発信していきます。
To Do
- 地域社会と連携協働した授業の発展継続
- 長法寺小との交流から考えるインクル研究会(オトナの交流)
- 長岡京市共生型福祉施設とのプレ連携
テーマ3 Creativity– 授業改善・地域社会との協働 –
- 教員のMind Change
- 子どもの潜在能力を信じる
- 子どものCreativityの扉が開く授業づくり
- 「引き出す」教育
ICT教育・ICT活用とは、「紙をデジタルに」「板書をスライドに」という「代用」や、「スケジュールのアプリ」「記録を写真で」という「増強」に留まるものではありません(SAMRモデル)。ICTによりこれまでできなかったことができる、個人の潜在能力を引き出す、ダイバーシティを生かす、そういう役割です。まずは私たちがこれまでのものの見方や思考パターン、教え方を意識してみて(Mind Change)、子ども一人一人の学びを最大限に引き出す教師をめざします。そのためには教師は時にはティーチャーからファシリテーター、伴走者、コーディネーター等になることもあり、教え込む教育から引き出す教育を実践します。
To Do
- Mind Change体験研修
- 子どものCreativityの扉が開く授業実践交流
- 「おしえない」授業実践
テーマ4 自立活動の充実– 授業改善・地域社会との協働 –
- 学習上・生活上の困難を克服
- 各教科等において育まれる資質・能力を支える役割
- できることにも着目ダイバーシティの考え方
- 自立活動の時間における指導の充実
特別支援学校の専門性の中核ともいえる自立活動について、本校では教育活動全体での取組や、各教科等を合わせた指導による取組により、常に自立活動の視点をもって指導できたという成果の反面、何を目標にし、何に取り組んでいるのかが曖昧になってしまったという課題もあります。
障害そのものを克服するのではなく学習上・生活上の困難を克服するということ、長所を活用すること、障害は多様性の一つであり尊重されるべきというダイバーシティの考え方、各教科等において育まれる資質・能力を支える役割、等の考え方に基づき、R6から全ての教育課程に設定する「時間における指導」についても、根拠をもって取り組みます。
To Do
- 個別の指導計画に基づく指導(各教科等と自立活動の違い/ディスカッションによる流れ図作成)
- 「時間における指導」実践交流
- 教員全員の専門性向上研修
テーマ5 人材育成と働き方改革– 人材育成 –
- 生涯を通じて学び続けられる環境
- 業務改善と「ひと手間」の両立
- コンプライアンスの徹底
- ダイバーシティ&インクルージョン(多様性を生かす)
出退勤システム導入時(平成30年度)の本校の残業時間の平均は27:07(特別支援学校平均33:31)。昨年度(12月現在)は20:20(同25:04)。業務の偏り等の課題も依然としてありますが、校務の整理、会議の精選等、様々な働き方改革を進めてきました。
これからは(も)、教師自身のウェルビーイング(心身ともに幸せな状態)と、授業を考える時間の充実の両立を目指します。
そのためには、前例踏襲ではなく今一度考えること、ラクや省略できるところはして時間を生み出し、ラクして終わりではなく生み出した時間で学び続けること、そして多様性を生かした学校経営に取り組みます。
To Do
- 全校研究会とテーマ別研修
- オンデマンドプログラムの充実
- 校務の業務内容見直し
- 多様な働き方を後押しできる会議時間設定の工夫