「よむよむ」による朝の読み聞かせ

2022.12.19

1年生
「ちいさなサンタまちにいく」
作)アヌ・ストーナー     岩崎書店

サンタの国に住む、小さなサンタクロースは森の動物たちにクリスマスプレゼントを届ける仕事をしています。
ある日、町の動物たちから「どうしてプレゼントをもらえないの?」という手紙が来ました。
小さなサンタは町に行くのは無理だろうと言われていましたが・・・。

 

もうすぐクリスマスですから ここはやっぱり クリスマスの本を・・・ということで 小さなサンタが がんばるお話を読みました。
1年生なので サンタクロースには興味津々なんでしょうね。
「どうして小さかったら町にいけないの?」とか 疑問もいっぱい出てくるようでした。

2年生
「サンタクロースって ほんとうにいるの?」
作)てるおか いつこ     福音館書店

サンタクロースについての こどものいろんな疑問に なんて答えたらいいのでしょう?
そんな大人に ぜひ読んでほしい本です。

 

子どもの気持ちも大事にして 愛や優しさ、思いやる気持ちを さりげなく伝えてくれます。絵も わかりやすくていいですね。
40年以上前の古い絵本ですが 今の子どもたちにでも 伝わる絵本です。
じっくりと 聞いてくれていました。

「サンタのおくさん ミセスクロース」
作)磯田 和一    佼成出版社

クリスマスイブに風邪を引いてしまった夫にかわり、妻のミセス・クロースがプレゼントを配って大活躍。
でも、最後に訪ねた家でプレゼントが足りなくなってしまい……
そこはなんといってもミセス!夫のサンタさんには真似のできないサプライズプレゼントを作ってしまいます。

日本では あまり馴染みがありませんが「ミセス・クロース Mrs. Claus」は、サンタクロースの妻・奥さんに該当するキャラクター。
アメリカやイギリスなど英語圏で定着しているクリスマス文化の一つだそうです。

3年生
紙芝居「ふしぎなしゃもじ」
作)佐々木 悦   童心社

おばあさんがおにぎりを作っていると、ころころころがって、穴の中へ。

追いかけていくと、鬼につかまってしまい…。

鬼に与えられたしゃもじで、鬼の飯炊きをさせられるおばあさん。
鍋の中でひと混ぜすれば、食べ物が一万倍に増える。村へ帰りたくなったおばあさんは、しゃもじを持って逃げ出しますが…。 

 

こんなすごいしゃもじがあったら みんなは 何を一万倍にする? と 尋ねると・・・圧倒的に「お金」という答え。
まっ そうなるかなぁ。

4年生
「わすれられないおくりもの」
作)スーザン・バーレイ     評論社

まわりのだれからも、したわれていたアナグマは、年をとって死んでしまいました。
かけがえのない友を失ったみんなは、どう、悲しみをのりこえていくのでしょうか……。

 

年齢を重ね、経験が増えていくと、「死」というものが、残された人のものであるという事がよくわかっていきます。そして、もちろん「死の悲しみ」は解説できることなんかじゃない、ということも。

この絵本では、残していく者と残されていく者を、前半と後半に分けてしっかりと丁寧に描き、誰の心にも届くように優しく繊細に語りかけてくれています。
死を迎えるということは、どういうことなのか。
亡くなった人とどう向き合っていけばいいのか。
正解なんてないからこそ、それぞれの立場から好きなように読み解くことができるのでしょうね。

この絵本がロングセラーとして読み継がれている理由は、「アナグマの死」を通して、愛情や友情、知恵を引き継いでいくことの大切さ、そしてそれぞれの生き方までを考えさせてくれるような、その静かな語りかけの魅力なのかもしれません。

5年生
「きんいろのしか」
作)石井 桃子     福音館書店

昔、南の国に、一人の王様が住んでいました。
この王様が世の中で一番好きなのは、金でした。ある日、王様は森で金色の鹿を見つけます。
鹿が踊ると、足下の砂が金に変わるのです。
王様は鹿を生け捕りにしようとしますが、うまくいきません。
そこで王様は、ホセンという牛追いの少年に3日以内に鹿を連れてくるよう命じます。
ホセンが鹿を連れて王様の御殿に到着すると、鹿は踊りに踊ります。
すると金の砂がうずたかく積もって、王様を埋めてしまいます。

 

物語性に富んでいて ハラハラドキドキする展開もさることながら 秋野不矩さんの絵が素晴らしいのです。
ある場面では、迫力があり、ある場面では、とても神秘的であり、またある場面では、うっとりとするくらい美しく描かれています。
長年 絶版で手に入らなかった絵本なのですが 今年復刻されました。
美山の住んでおられた秋野さんのことを 今の子どもたちは知らないようだけど 大切にしていきたい絵本です。

6年生
「ロバのシルベスターとまほうの小石」
作)ウイリアム・スタイグ     評論社

 

ロバのシルベスターはとうさん、かあさんと一緒に住んでいました。
かわった形や色の石を集めるのが楽しみだったシルベスターはある日、願ったことがかなう魔法の小石を手に入れます。
大喜びで何を願おうかと考えていると、目の前に腹をすかせたライオンが。
そこでシルベスターはあろうことか「ぼくはいわになりたい」と願い・・・、岩になってしまいます。

たったひとつの希望は、誰かが小石をひろって、彼が元に戻ることを願ってくれること。
でもそんなことは奇跡でも起こらない限り無理でしょう。
無情にも時は流れていきます。ところが、奇跡は起こるのです。
魔法よりも、ずっと大切なものがある。そう感じさせてくれる作品です。

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