令和5年度入学式 校長式辞

式 辞

 季節の移ろいは早く、山々に若葉の息吹が感じられるこの佳き日、令和五年度京丹後市立峰山中学校入学式を挙行するに当たり、ご来賓として京丹後市教育委員会 教育委員 田村 浩章(ひろあき)様、本校PTA会長 田中 明夫(あきお)様をはじめ、多くのご来賓、そしてご家族の皆様にご臨席を賜りましたこと、高段からではございますが、厚く御礼申し上げます。

 先ほど呼名をいたしました八十一名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。本校の在校生、並びに教職員一同、皆さんのご入学を心より歓迎いたします。皆さんは、今日晴れて峰山中学校の一員となりました。これから始まる中学校生活に「よし、頑張るぞ」という強い決意を抱く一方で、「大丈夫かな」という不安もきっとあることでしょう。

 多くの人達と新たに関係を築くこと、教科ごとに先生が変わること、部活動や生徒会活動のことなど、大きな変化に戸惑うことがあるかもしれません。しかし、皆さんは、峰山学園保幼小中一貫教育のもと、コロナ禍ではありましたが、部活動体験や中学校の授業体験を行い、他校の同級生にも、峰山中学校のこの体育館や校舎、そして中学校の先生方にも、少なからずなじみができたのではないでしょうか。小学校六年間で培ってきた力を信じて、積極的にいろいろなことに挑戦してほしいと思います。

 さて、入学に当たり、今日は皆さんに二つのことを伝えたいと思います。

 まず、「節目」についてです。人生にはいくつかの大きな節目があります。今日は中学校入学という大きな「節目」となる日です。

 皆さんは小学校の六年間、同じ学級の仲間と学校生活を送り、過ごしてきました。安心できる環境で、学年が上がればそれぞれ目標を新たに持ちながら成長してきたことと思いますが、中学校入学という「節目」は、登校する学校も変わり、三つのクラスに分かれ、新たなスタートを切ります。今までと比べ少し大きな「節目」になります。この少し大きな「節目」を大切にして、中学校生活をスタートしてくれることを願っています。今までの自分を少し変えることができるかもしれません。中学校の三年間はアッという間に過ぎてしまうと、卒業していった先輩たちも感じていました。どうかしっかりとした目標を持ち、今までの自分をさらに成長させるきっかけとなる「節目」としてください。そして、みんなで一人ひとりの頑張りを応援できる、そんな学年を創り上げてください。

 次に、峰山中学校が大切にしている、『つながる力』について話をします。いろいろな人と良い関係を築くことができる、『つながる力』を高めようとしてください。授業の中、部活動の中、行事の取組の中、そして日常の何気ない生活の中で、お互いの良さを認め、相手の気持ちに寄り添いながら話を聞き、理解しようとする。そして、自分の考えを丁寧に伝えようとするなど、積極的にコミュニケーションを図り、多くの人とつながってください。特に、相手を理解するには、相手の話にしっかりと耳を傾けることが大切です。しっかりと話を聴ける人になってください。

 また、『つながる力』は、困ったときに「助けてほしい」といえる関係を創り上げます。いつでも困ったときに「助けてほしい」という言葉が出せるよう、思いやりの心を大切にして全校がつながり、一人ひとりに居場所のある、そんな学校を創っていきましょう。

 今日は『節目を大切にすること』と『つながる力を高めようとすること』の二つを覚えて帰ってください。

 後になりましたが、保護者の皆様、本日は、お子様のご入学、誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。中学校に入学する今日の晴れ姿を見られて、喜びもひとしおのことと思います。

 中学校生活に対する期待とともに、一方では不安も大きいのではないかと拝察いたします。中学校時代は、心身ともに成長が著しく、心が大きく揺れ動く時期でもあります。コミュニケーションがだんだんと難しくなる時でもありますから、心配なことがありましたら、遠慮なく学校へ相談してください。家庭と学校とが共通理解を図り、同じ歩調で支援することが、子ども達の健やかな成長につながっていきます。

 私たち教職員も、子ども達の可能性を最大限に引き出すため、精一杯努力する所存です。ご家族の皆様、地域の皆様、関係者の皆様のご支援・ご協力を、何卒よろしくお願い申し上げます。 

 結びにあたり、新入生の皆さんの輝かしい前途を祝福するとともに、本日ご臨席賜りました皆様のご健勝とご多幸をお祈りし、式辞といたします。

 

 令和五年四月十日

      京丹後市立峰山中学校長   上田 隆嗣

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