2学期の3年生の人権教育講演会が行われました。大阪多様性教育ネットワーク共同代表の土田光子様を講師にお迎えし、「自分を好きになる力・自分を活かそうとする力」というテーマで講演をしていただきました。実体験に基づいたお話が中心で、自身の経験を振り返りながら考えることができる講演でした。
【生徒の感想】
●先生の実際の体験を軸に話をされていたので、言葉の重みがすごくあったように思い、すごく心に刺さりました。高級住宅街の近くで起こっているお話だったので、受験戦争や所得競争などは、私にとってはドラマの中の出来事のようで、最初はイメージがわきませんでした。でも、そこでの子どもたちの実態や、親の様子を聞いて、思ったよりも身近にその現状があるのだと、少し怖さまで覚えました。そして、そこから土田先生が、その状況をどう打破したかという話から、私は「自分で行動する力」が大切だと学びました。「差別を知る」「それを無くす方法を考える」「実際に無くすために行動する」「自分の差別する心を自覚する」小さなことでも「行動を起こす」ということを、これから生きていく中で意識して、いずれは無意識でもできるようになりたいと思います。
●人権学習ではこれまで差別はだめと散々言われてきていて、そんなこと知っているし自分は差別なんて絶対しないと思ってきた。けれども、今回の講演を聞いて、差別の本質や構造を理解できていないことに気づかされた。自分の中で差別のことを知ったつもりになっていても、自分が実際にその立場におかれたら不安になるものなんだろうなと感じた。差別の捉え方は、「かわいそう」「それはだめだ」というものではなく、自分の嫌なことを思い浮かべて自分に照らし合わせて考えるというふうにしていくべきだと思った。また、「自分なんて」「しょうがないことだな」というふうに自分の中で抑え込むのではなく、自分も幸せに生きるべきだという強い気持ちをもって、少しでも自分の心や自分の周りの環境を変えていきたい。私は受け身で、自分から行動していくことが怖いけれど、自分の発言や行動でプラスになることはたくさんあると思う。だからおかしいことにはしっかり発言していきたいし、自分で世界全体を少しでも変えるんだということを意識して生きていきたい。
●今日の講演で、自分の差別や権利に対する意識が変わったと思います。なぜ差別を知らなければならないのか、差別を知るだけではなく、どう立ち向かうのかが講演の話の中で出てきた人たちの考えや行動によって気づかされました。今までの人権学習では、差別の現状だけ知って終わっていたけれど、自分が今、無意識のうちに、誰かに対して差別意識を持っていないかを、今もこれからも考えるきっかけになりました。今までの自分を振り返ってみると、日常生活において、困難や挫折をあまり経験してこなかったなと思いました。困難や問題はめんどくさくて逃げたくなるものだけれども、自分の力で自分の未来を切り開いていくためにはとても大切なものだと痛感しました。逃げてばかりではなく、正面からいろいろなことにぶつかって行くことも大切な経験だと分かりました。
3年生人権教育講演会「自分を好きになる力・自分を活かそうとする力」
