2年生人権教育講演会「ぼくは13歳 職業、兵士。」

 2学期の2年生人権教育講演会が行われました。関西NGO協議会事務局長の栗田佳典様を講師にお招きし、「ぼくは13歳 職業、兵士。~ウガンダの元子ども兵から教わったこと~」というテーマで講演をしていただきました。インタビュー映像もあり、現地の人々の生き方やどのような支援が必要なのかを分かりやすく話してくださいました。
【生徒の感想】
●今日の講演を聞くまで、私は世界の紛争地域にいる子どもたちがどれほど苦しんでいるか、どれほど命を危険にさらしているかよく知りませんでした。行き場をなくした子どもたちが誘拐され、強制的に兵士として働かされているということを聞き、大人はなんて身勝手なのだろうと思いました。子どもだから洗脳しやすい、抵抗しないだろうという考えがあるのかなと感じました。
 栗田さんの話に出てきた「関心」「感心」「観心」という3つの「かんしん」について、とても納得しました。その事柄に注意を向けて興味を持つだけではなく、自分が何をすべきかを考え行動するという一連の流れが「助け合い」「平和」への第一歩なのだと分かりました。
 私たちは誰しも一人では生きていけません。互いに協力することが大切だということは日常の中でも多く気づかされるので、それを世界規模で実践するためには、小さなことから周りを大事にして、みんながそうしていけたらいいなと思いました。

●買い物に行ったお母さんを迎えに行ったときに捕まって、お母さんを撃てと言われた男の子の話がとても印象に残りました。本来なら、怖いことなんか考えず、遊ぶことや学校のことだけ考えていればいい年齢の子どもが兵士にされたり、無理矢理結婚させられたりすることは、あってはならないことだと思いました。
 私たちが、そういう子どもたちのことを考えたとき、「かわいそうだから○○してあげたい」と思ったり、言ったりするかもしれないけど、勝手にかわいそうと決めつけるのも失礼だし、「○○してあげる」と上から目線なのもよくないなと思いました。東日本大震災の時に、お金を集めて、5万円を寄付してもらった話を聞いて、他の国から送られてきたお金と比べると、額は少なくてもとても気持ちがこもったお金だと感じることができたし、NGOがこれまでウガンダにしてきたことが、本当に子どもたちや現地の人の心に届いていて、お互いを助け合っていることに感動しました。
 世界には知らないだけで、たくさんの人が紛争によって苦しんでいるということが分かって、私が大きな助けになることをするのは無理でも、小さなことからでも、現地の人の笑顔が増えるようなことをしたいと思いました。

●世界の6人に1人の子どもが、命の危機にさらされていると知って驚きました。自分がいつも通り登校して授業を受けて部活動をして下校する間にも、銃を持ち人を殺している子どももいるということに、もっと危機感をもたなければいけないと思います。「貧困」という言葉を聞くと、どうしても「アフリカ」「かわいそう」と連想しがちだったけど、ウガンダやコンゴで生活している子どもたちの中にも、自分の将来の道を歩むために努力する人たちがたくさんいると感じました。栗田さんが活動されているNGOは、一方的に指示したり一時的な支援をするのではなく、道を切り開こうとしている人たちの手助けとなるような支援をしていて、一人一人に寄り添う素敵な組織だと分かりました。アフリカのことわざのように、一人の力で対応できるものよりも、複数人が力を合わせることで達成できるもののほうが、得るものは大きいと思います。今後の学校生活では3つの「かんしん」をもって過ごすとともに、先入観や固定概念にとらわれることなく、一日一日を生きようと思いました。

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