20200319 koutyou 5.jpg 本校講堂で、卒業式と同じ形で、令和2年度「修了式」を2学年(1・2年生)で実施しました。校長先生の式辞に続き、教務部長、生徒指導部長、進路指導部長が講話をしました。

 また、優秀な成績を収めた下記の表彰を行いました。

【表彰】

・第66回京都府高等学校 読書感想文コンクール「佳作」

・第20回職業体験セミナー作文・創作コンテスト

  作文の部「優秀賞」「特別賞」

  創作の部「優秀賞」

  ポスタースローガンの部「優秀賞」

・令和2年度京都府高校生短歌コンクール「佳作」2名

・第40回近畿高等学校文化祭「奨励賞」合唱部

・日本原子力文化財団主催 第3回課題研究活動成果発表会「審査員特別賞」自然科学部

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 校長先生の「式辞」を掲載します。

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 おはようございます。本日をもって、令和2年度が終了します。この1年間を振り返って、皆さん一人一人にとって、どのような1年でしたでしょうか。

 3月1日には卒業式を行いました。卒業生のみんなは緊張した中にも、とてもよい表情をしており、あたたかいよい卒業式となりました。在校生代表の生徒会長の送辞、卒業生代表のバレーボール部の3年生の答辞は、自分のことばを選び、心のこもったものでした。式では、吹奏楽部、合唱部の演奏も素晴らしく、また、式後、1・2年生が講堂の入り口から列を作り、3年生に拍手で迎えてくれたのは、とても嬉しいことでした。各部の卒部式もとてもよかったと言ってくれていました。

 式後、多くの3年生が校長室に来てくれましたが、「鴨沂最高だった」「部活も学校行事も全力で取り組み、希望進路も実現できた」「とても良い卒業式だった」と言ってくれました。その言葉に感動しました。そんな卒業式が出来たのも、皆さんの式場準備・後片付けや当日の皆さんの先輩へのリスペクトの気持ちのお陰だと思います。本当にありがとうございました。

 今年度は、皆さんにとっては制約も多く大変な日々でした。しかしながら、鴨沂では「今、何ができるか」を考え、生徒、保護者、教職員が「チーム鴨沂」として協力し、学習、部活動、そして文化祭、体育祭、研修旅行、球技大会を行ってきました。「前向きに今、できること」ができたのは、皆さんが何事にも協力してくれたからこそですし、一人一人の力によるものでした。

 先日、授業見学に行っている時、後ろの黒板に、一人一人ポストイットに漢字一文字を書いたのが展示してありました。新聞では、2020年を漢字一文字で表すなら「密」という漢字と出ていました。そのクラスのを紹介しますと、一つに「笑」というのがいくつもありました。私がそれを見ていると、担任の先生が「裏に理由がかいてありますよ」と教えていただき、見ると、このようなことが書かれていました。「ありきたりだけど、今年は、研修旅行にいった。そして、文化祭も体育祭も無事できたから、去年よりも多く笑ったから」と。その言葉に感動しましたし、制限のある中も、協力して、学校生活を楽しんでいることがわかり、とてもうれしかったです。また、「知」という裏には「初めてキャプテンになって先輩のやってこられたことを知って感謝」であるとか、「友」には「部活動を通して、友達の大切さを改めて感じた」等、この大変な1年間でしたが、鴨沂生一人一人は人間的にたくましく成長してきたと思いました。

 皆さんを見て、人を成長させ、幸せにするのは、このような積極的な姿勢ではないかと思いました。サッカーのJリーグ4期目となるイニエスタ選手は「よりよい自分をつくっていくためには、するか、しないかの迷うところで、まずはやってみようと踏み出すことが大切である」と話されていました。一歩踏み出す勇気でしょうか。そして、「少しずつ良くする努力を重ねていけば、最終的によい結果をもたらしてくれる」と。高校生活では、上手くいかないときもあり、つらい思いをすることもあると思いますが、大切なのは、何よりも、一歩踏み出す勇気と、学習、部活動や自分がこれと決めたことに、どれだけひたむきに打ち込むかということだと思います。

 今年も記憶に残る出来事・言葉があったと思いますが、12月の学校説明会で剣道部のキャプテンが言ってくれた次のような言葉が印象的でした。「鴨沂の良さの第一は、「学校生活を共にする「友達や先生方」すなわち「人」」と。文化祭でのアンケートでも「鴨沂では生徒、先生がよく、優しい」と書いてくれている人が多かったです。みなさん一人一人が、卒業時に「鴨沂で本当に良かった」と思える高校生活をこれからも送るためにも、自分を大切にし、周りの人を大切にする、自他をリスペクトする、本校の素晴らしい校風を誇りに思ってほしいですし、みんなの力でさらに高めてほしいと思います。

 そのためにも、この春休み、自分を見つめ直して、新たな目標を立てて、学習、部活動等に励み、4月からの新しい年度をむかえてほしいと思います。みなさんにとって、来年度がさらに良い年度になることを祈念して、校長式辞とします。