おっきー短足(HP用).jpg 盛夏の候、PTA会員の皆様にはますます御健勝のこととお喜び申し上げます。平素は本校PTA活動に御理解と御協力を賜り、誠にありがとうございます。この春、本校に校長として着任しました吉川 孝と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 さて、今年度も4月8日から新学期が始まりましたが、5月31日まで臨時休校となり、6月1日からの学校再開となりました。その間、生徒の皆さんは不安な思いの中、計画的に学習をしたり、トレーニングをしたり、また、お家の手伝いを自主的にしていたと聞いていますが、分かっていてもそれができない日もあり、御家庭においても本当に大変な日々だったと思います。
 学校の方でも、本校教職員は、課題の作成・発送、動画の配信や御家庭への連絡など、できることは何でもしようということで取り組んできましたが、 Classiがつながりにくかったり、わかりにくいなど、様々な点で不都合をおかけしましたことを、校長として申し訳なく思っています。
 6月1日には、一人一人の生徒がさまざまな思いを持って登校してきてくれましたが、多くの生徒が「おはようございます。」、「こんにちは。」と元気な声で挨拶をしてくれました。生徒との"face to face"の朝の挨拶はとてもうれしく、また、「鴨沂生は、人間的に優しく、たのもしいな」と校長として、誇りに思いました。
 この新型コロナウイルス感染症については、まだまだ予断の許さない状況ですが、収束することを切に願っていますし、みんなで乗り越えていきたいと思います。「自粛期間」中では、「今まで気づかなかったこと」や「大切なことは何か」について考えさせられた日々でした。よく言われていますが、マスクは身を守るために装着するだけではなく、他の人を護るためにこそマスクはあると実感しましたし、また、「学校の主役は生徒だ」ということも強く実感しました。
 京都大学の山極総長は、著書の中で、「ブータンのワンチュク国王は、世界で話題となった『国民総幸福量(GNH)』を考えた人物です。彼が最初に考えたのは『満足度』でした。しかし、『満足度』は個人に帰するものであり、一過性のもの。それで『幸福度』に決めたそうです。確かに、幸福は個人が感じるものではあるけれど、家族やコミュニティなど空間的な広がりが欠かせず、一人だけで幸福とはいえない。」と書かれています。本校でも、生徒一人一人が豊かな人間性をもった鴨沂生として自他をリスペクトし、伸びやかにさまざまなことにチャレンジする中で、生徒が『幸福度』を高めることができるように、「チーム鴨沂」で尽力していければと考えます。今後も、一人一人の生徒が人として成長した場面に出会うことを楽しみにしています。
 保護者の皆様におかれましては、今後も本校教育の充実・発展に向けて、御理解、御協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。