おっきー短足(HP用).jpg 6月1日(月)の1限目のLHRで校長先生が「学校再開」にあたって放送で話された内容です。

 (この話のあと、担任の先生から学校再開にあたっての話や気をつけてほしいことなどを説明しました。)

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 皆さんおはようございます。元気ですか、体調はどうでしょうか?鴨沂高校全教職員は、主役である皆さんが一斉に登校する日を心待ちにしていました。1学期は4月8日から始まりましたが、4月11日からは自宅待機となり、6月となった今日、52日ぶりに、全員が集まることができました。皆さんは、どのように過ごしてきたでしょうか。

 長い間、家の中にいることが求められ、精神的につらい日も多かったと思います。学習を自主的に進めたり、トレーニングをしたり、また、お家の手伝いをすることなど、一人一人が工夫してきたと思います。しかしながら、分かっていてもそれができない日もあり、つらいこともたくさんあったと思います。皆さんは、この状況の中、"STAY HOME"に協力してくれました。大変だったと思います。作家の村上春樹さんが、ラジオ番組の中で、「この『自粛期間』の中で、僕らの生活にとって『なくてはならないもの』が何か、少しずつ見えてきた気がします」と言われていました。みなさんも、きっと「大切なものは何か」に気づいたこともあったと思います。

 学校の方では、先生方はいつもみんなのことを考えられていましたし、課題の連絡や動画の配信、みんなに電話をされるなど、出来ることは全部しようということで、本当に頑張っておられました。クラッシーがつながりにくかったり、一人一人にとって分かりにくいこともあったと思います。学校として、様々な点に不都合を皆さんにかけたことを、校長として申し訳なく思っています。

 そして、この間、学校行事が延期になり、多くの部の大会やコンクールが中止等になりました。特に、3年生にとっては、「やり場のない思い、つらい思い」が一杯あると思います。我々教職員もつらく、心を痛めております。2年生はこれから学校生活の中核となるスタートが遅れ、また1年生は入学式から長い時間がたちました。それぞれに苦しいこと、つらいことや心配なことが多くあると思います。そんな中、先々週から、登校日が始まりました。多くの鴨沂生が、「おはようございます」、「こんにちは」と元気に挨拶をしてくれました。本日もそうでした。皆さんが、とても良い表情をしていたことが嬉しく、「鴨沂生は、人間的に優しく、たくましいな」と校長として、皆さんのことを誇りに思いました。

 京都では、5月21日に非常事態宣言が解除され、本日、学校再開となりました。ここまで来るには、一人一人の頑張り、特に、医療従事者をはじめとする、日々の生活を支えてくださった人々の頑張りがあってこそだと思います。皆さんも、これからの学校生活は、まずはこの2週間、9時30分からの開始など、まだまだ制約のある学校生活ではありますが、一人一人が協力する中、今の状況が保たれれば、来週からは部活動も再開することが可能になります。少しずつ、「いつもの日常生活」に近づいていければと思います。そのためには、皆さん一人一人と教職員一人一人の協力が何よりも大切です。このLHRでは、担任の先生から、「保健室から生徒のみなさんへ」や「ほけんだより」をもとに、改めて、学校生活を送っていく上での、気をつけてほしいことなどについてお話ししていただきます。何か心配なことがあれば、すぐに先生に言ってください。

 さて、最近の記事で、西武ライオンズの松坂大輔投手がこんなことを言われていました。「今、出来ないことを決めるだけではなく、出来ることは何かと考えることが大切だと思います」と。「鴨沂で何ができるか」を、皆さんの気持ちと安全を第一に、考えていきたいと思っています。是非、皆さんのアイデアと協力をお願いします。学校として、"ONE TEAM"で、そんなみなさんを全力で応援していきたいと思います。それでは、本日からの学校生活が、素晴らしい日々となることを祈念して、「学校再開」にあたっての言葉とします。ありがとうございました。