運動会も無事に終わり、子どもたちは学習や活動により一層熱心に取り組んでいます。
今日の美山学は、4年生の水の学習に関連した用水路の見学です。
2組に分かれて、先日1グループ目は鶴ヶ岡の高野地域へ見学に行っています。
2グループ目の今日は知井の用水路へ行ってきました。
講師をお世話になったのは知井振興会会長の長野光孝さんです。美山の文化財や歴史についても精通しておられ、今日も水路の話から、地域の人たちの関わりなどいろいろなお話を聞かせていただきました。
まず最初に、旧知井小学校へお邪魔して、知井の様子を鳥の目線になって空から見せていただきました。ドローンで撮影された映像を見ながら、自然と里山に流れる水の様子を感じることができました。
つづいて、実際に用水路の様子を見せていただきました。知井の中区から下区へ向かう途中、川へ降りていきます。堰堤から取り込まれた水が、水路を通って中区の集落の方向へゆったりと流れる横で、川の本流はずっと下のほうを流れています。その様子を横目に見ながら、用水路をたどって子どもたちも歩きます。
下区から、中区を通って、北区まで流れていき、それぞれの集落のひとびとが田んぼや畑に使用します。
中集落などで上水として使用されている水は、隣の河内谷地区から取水して、橋の下にある四角い管の中を通って、多くのひとびとの生活用水として使われています。さきほどの農業用水路は、集落の上側と下側に分かれて、それぞれの役割を果たし、中集落の下手側で合流し、またさらに下流の北集落へと流れていくように作られています。
中区の堰堤からも、さらに大きな用水路が流れており、こちらは南区を通り、平屋地区の上ヶ城、内久保方面へと流れていきます。先日の台風で用水路は土砂で埋まってしまっていました。大雨や増水で用水路に土砂が入ることもしばしばあります。その用水路の水を使う集落のひとびとは、農作業が始まる春に、溝日役で上流からつながる用水路をたどりながら、土砂や汚れを取る作業をします。
用水路は取水する地域よりも下流の人々のために作られています。それぞれの地域の人々が、それぞれの上流の地域から流れてくる水を大切に使って田畑を潤しています。隣り合う集落や、さらに離れた集落の人々が水を通してつながって、お互いに仲良くすることが大切なのだそうです。 大自然に囲まれて、水資源が豊富な美山ですが、今日の学習を通じて水の大切さを改めて感じることができました。