2月28日(金)、第11回卒業証書授与式を行い、城南菱創高校第11期生241名を送り出しました。  

 吉川校長は、式辞で、「毎日の授業やスカラー等での自学自習、部活動、生徒会活動、創華祭や研修旅行などの学校行事に、いつも全力で取り組み、また、楽しむ姿を見せてくれました。まさに青春を謳歌する『いま、輝きの瞬間(とき)』だったのではないかと思います。皆さんが本校で過ごした時間を、少し思い浮かべるだけでもいろいろなことが記憶に蘇ってきます。高校時代の思い出は、一生忘れることのない、二十年後、三十年後にふと思い出す、人生の宝物です。私は、こういった一つ一つが人生を豊かにし、また、生きていく上で力となるものだと考えています。」と述べられ、卒業生に向けて3つの言葉を送られました。
 1つ目は、「卒業という機会に"自分の良さは何か"ということを改めて考えてほしいと思います。司馬遼太郎の"龍馬がゆく"に、"人間というものは、いかなる場合でも、好きな道を捨ててはならない"ということばがあります。今の自分の良いところを伸ばし、そうでないと思うところは、勇気をもって変えていく努力をし、"どうしたら社会の役に立てるか"を考えてほしいと思います。自分の好きな道、得意なことの道なら、チャレンジを続け、いつか必ず道は開けると信じています。どうか自分の"よさ"を大事にしてください。と述べられました。
 2つ目は、ジャズピアニストの秋山敏子さんの言葉を受けて、人生で大事なことは、夢中になれることを見いだし、それに対して、どれだけ真剣に打ち込めるかではないでしょうか。真摯に立ち向かったとき、本物を手にすることができるのだと思います。私は、この一年間、本校で生活を共にし、城南菱創生である皆さんには、磨けば光る素晴らしい個性や特性があることを確信していますし、皆さんなら大丈夫だと思います。」と述べられました。
 3つ目は、「本校には"和気藹々(わきあいあい)"の校風があり、これは本校の宝物で、今後もオール城南菱創で、大切にしていきたいと思いますが、校歌の二番にも『心情(こころ)をみがき、語らう若人 優しさを秘めた 誇りあれ』とあります。本校は、開校以来、豊かな人間性の育成をめざしてきました。皆さんはその校風を日々実践してくれてましたし、皆さん一人一人をたのもしいと思ってきました。皆さんも実感していますように、人は一人では生きていくことができません。多くの人々に支えられているということに感謝すると共に、他者を支えていくということをこれからも大切にしてほしいと思います。卒業後も、本校で出会った級友や先生方、また、これから出会う人々を大切にし、世のため人のため、そして"夢"に向けて、"心と体"のバランスの取れた"たのもしい"人として活躍し、素晴らしき人生を歩んでゆかれますことを切に願っています。」と締めくくられました。

 最後に、保護者の方々への謝辞を述べられ、卒業生に向けて、「母校となる城南菱創高校が、いつまでも"心の故郷"であり続けることを願っていますし、皆さんの御活躍を心から願っています。そして、改めて卒業生の皆さん一人一人の御健康と何よりも幸福の実現を心より祈念し、式辞といたします。」と述べられました。

 在校生送辞と卒業生答辞の後、3年生全員で式歌を斉唱し、保護者、来賓の皆様と教職員の盛大な拍手に送られて閉式となりました。