グローカル・スタディーズ・プログラム(GSP)

 教養科学科では、1年次から目的・進路意識を高め、探究心や創造力を培うため、大学や研究機関との連携授業をとおしてさまざまな取り組みを行います。年次が進むにつれて専門性を高める学習機会を充実させることを目的に、それらをすべて、グローカル・スタディーズ・プログラム(GSP)として系統的に位置づけています。

プログラム1 こだわり学 (1~3年次 人文・社会科学系統 自然科学系統)

 教養科学科の「総合的な学習の時間」に行う「課題研究」を「こだわり学」と呼んでいます。「こだわり学」では、学び方や考え方を身に付けながら、主体的・創造的に探究活動に取り組みます。

 専門性と幅広い知識・教養を身につけるとともに、日本や地域の伝統・文化等についても学習を深め、「グローカル(グローバル&ローカル)」な視野に立ち、「知」を創造・活用・発信する新しい教育(「グローカル・スタディーズ」)に取り組みます。

教養科学科

(1年次)コミュニケーションスキルの実習

教養科学科

(1年次)宇治の魅力発見(取材の様子)

教養科学科

(1年次)ポスターセッションによる発表

教養科学科

(2年次)ゼミ活動

教養科学科

(2年次)ゼミ内発表会

教養科学科

(3年次)「こだわり学」校内発表会

プログラム2 SPP (1~3年次 自然科学系統)

 自然科学系統では、自然科学や科学技術に対する興味・関心を高め、科学的・数学的な思考力や物事を論理的に考察・分析する能力を錬磨し、より専門性を高める機会と捉えています。文部科学省指定のSPP(サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト)等に取り組んでいます。

教養科学科

(物理)ムラタセイサク君の実演

教養科学科

(物理)ロボット作りの実習

教養科学科

(化学)ルミノール反応の実験

教養科学科

(化学)ルミノール反応による発光

教養科学科

(生物)巨椋池周辺の植物観察、採集の実習

教養科学科

(生物)顕微鏡観察の実習

教養科学科

(1年次)京都大学宇治キャンパス見学

教養科学科

(1・2年次)自然科学系統対象講演会

プログラム3 文化探究 (1年次 人文・社会科学系統 自然科学系統)

 文化探究では、実践的コミュニケーション能力を高めるため、京都大学学術情報メディアセンター教育支援システム研究部門 語学研究分野 壇辻研究室との共同作成による教材を用い、CALL教室(コンピュータ支援型語学演習室)を効果的に運用した授業を展開しています。この授業を通して、日本の伝統・文化を外国人に説明できる「発信型英語力の育成」に努めます。

教養科学科

京都大学学術情報メディアセンターでの実習

教養科学科

京都大学総合博物館の見学

プログラム4 文学探究 (2年次 人文・社会科学系統)

 宇治という地域に目を向け、そこから広く文学や世界に視野を広げることが「文学探究」のねらいの一つです。宇治は古典の世界でたびたび名前が登場する土地です。

教養科学科

源氏物語ミュージアムの研究員による解説

教養科学科

宇治の風景の写真撮影(フィールドワーク)

教養科学科

言葉にこだわる短歌の授業

教養科学科

「お香について」講義と実習

プログラム5 歴史探究 (3年次 人文・社会科学系統)

 人文・社会科学系統では、大学の先生による講義を受けるとともに、2年次に学んだ日本史・世界史の知識をより深め、豊富な地域の歴史的教材を活用したり、フィールドワークを取り入れるなどして、発展的な授業を展開しています。

教養科学科

(3年次)奈良女子大学による特別講座

教養科学科

(2年次)平城宮跡フィールドワーク

学術顧問の先生方からのメッセージ
京都大学学術情報メディアセンター
壇辻 正剛(ダンツジ マサタケ) 教授

 城南菱創高等学校に学ぶ皆さんは、自らの未来を切り開くと共に、今後の国際社会の節度ある発展を目指してください。そのためには、日々の学習を通じて、豊かな教養と確かな外国語運用能力を身につけることが必要になります。新たなる伝統の構築に向けて、輝かしい第一歩を踏み出されることを祈念致します。

京都大学化学研究所 バイオインフォマティクスセンター
阿久津 達也(アクツ タツヤ) 教授

 私はバイオインフォマティクス(生命情報学)の研究をしています。バイオインフォマティクスは生物学と情報学が融合してできた比較的新しい学問分野で、融合することにより新しい事実が数多く発見されつつあります。二つの学校が融合し開校された城南菱創高等学校も両校の伝統を受け継ぎながら、新たな伝統を築いていくものと期待しています。勉学に励むとともに、学生生活を充実したものにし、素晴らしい伝統を築いてください。

奈良女子大学文学部人文社会学科
西谷地 晴美(ニシヤチ セイビ) 教授

 私の専門は歴史です。過去においては、人々が成人するまでに受けた教育も、その知識の内容や総量も、今とはずいぶん違っていました。各時代間の相異は、人々の知識の総体の違いでもあり、知識の総和は、その時代の未来可能性に影響をもたらしています。これからみなさん一人一人が身につけていく知識の総体が、人の未来可能性を左右する、そういう教育を私たちは目指しています。