「よむよむ」による朝の読み聞かせ

図書室

1年生
「しろくまのパンツ」
作)tuperatupera ブロンズ新社

「どこにいったんだろう?」 パンツをなくしてこまっているしろくまさん。
そこへ、心配したねずみさんがやってきて、いっしょにパンツをさがしにいくことに。
しましまのパンツ、かわいい花がらのパンツ、へんてこりんな水たまのパンツ……
物語のラストには、あっとおどろく発見が!

 

とても人気で みんな知っているような絵本ですが 「知ってる」とも言わず とっても楽しそうに だれのパンツか考えて 言い当ててくれていました。

「あっ! みーつけたっ!!」
作)くすのき しげのり    光村教育図書


学校からの帰り道、ぼくは、ものすごいものを見つけた。
「そうや、ええこと かんがえた!」
ぼくは、毎日毎日、みつけた石をひろって帰った。
「ぼく」が石を集める理由とは?
少年の健気でひたむきな思いに心あたたまる絵本。

 

後半の思いもよらない展開に、驚きとともに、その少年の健気でひたむきな思いに触れることになります。
「ぼく」と家族が見つけた「思いやり」「愛情」「幸せ」「家族の絆」、そういった目には見えない素敵なものがつまっているのですが、1年生のみんなにそういうものが 伝わるかなぁ、と心配しましたが 最後は みんなも ほっとした顔をしていたので なんとなく そういう感情をわかってくれたのかな・・・と 思いました。

2年生
「しかしか」
作)山田 マチ      小学館


「しかしか」?「鹿歯科」なるほど・・・そういうことか。

 

鹿の歯医者さん「しかしか」は大いそがし
ぐらぐら。ぐらぐら。歯がぬけそうで、でも、ぬけない。
前歯が生えかわりそうなぼくに声をかけてきたのは、動物の歯医者さんをやっている鹿だった。
いろんな動物たちの歯のお悩みを、「しかたがない」「やるしかない」などと、しかしか言いながら「たしかな」治療を施す鹿先生。
そして、居合わせたのも何かの縁と、手伝うことになったぼく。

この絵本には、のび続ける歯、毒が出る歯、何度も生えかわる歯、など、人間の歯とは違う動物たちのいろいろな歯が出てきます。
でも 共通して言えるのは、歯は生きていくうえでとても大切、ということです。
駄洒落もはいっているので 登場する動物たちを楽しみながら よく聞いてくれていました。

「いいわけザウルス」
作)おおなり 修司       絵本館

何かといいわけが多いたかしくん。
すると、なんということでしょう!
たかしくんの体に異変が…。
してはいけないと思っていても、ついついしちゃうのが、いいわけ。
みなさん!いいわけには、くれぐれもご注意くだサウルスー!

 

いいわけするたびに 恐竜に変身していくたかし君をみて 「忘れたって言え」と ささやきだすこどもたち。
みんなのほうが ずっと 大人だね(笑)

3年生
「おおかみのおなかのなかで」
作)マック・バーネット      徳間書房

ある朝、ねずみは、おおかみにぱくっと食べられてしまいました。
ところが、おおかみのおなかのなかには、すでにあひるがすんでいました。
あひるは「ここは、すみごこちがとってもいいから、外の世界にはもどりたくない」と言います。
そこで、ねずみもいっしょにくらしはじめますが…? 

 

オオカミなどに動物が食べられる話はよくありますが このお話はよくあるお話とは ちょっと違います。だからでしょうか みんな興味津々の様子で聞いてくれていました。

「あのね」
作)かさい まり     おはなしチャイルド


ひろった車のおもちゃを自分のものにしたくて、嘘をついてしまったチッチ。
だれもが経験する幼い心の悩み、とげがささったような心のうちを描きます。

 

嘘をついた後は、みんな心が痛い。チクチクチクチク。
本当のことをなかなか言い出せない チッチの心の葛藤がよく分かるのは 誰でも一度は こういう嘘をついたことがあるから・・・ でしょうね。
小さな子供向けの絵本ですが そのぶん わかりやすく ストンと心に落ちるような気がします。

4年生
「どしゃぶり」
作)おーなり 由子       講談社

おーなり由子さんとはたこうしろうさんのコンビで描き出す、夏の午後のある一瞬。
カラカラに乾いた地面の上が、あっという間に瑞々しい風景に一変。
雨も男の子も、言葉も、構図もなんて大胆なのでしょう!

  

そろそろ梅雨入り・・・と 思って選んでいた絵本ですが まだちょっと 早かったかな?
でも ほんとうに 雨粒が大胆に描かれて 雨の音も こんなにいろんな降り方をしているのだと 気づかされ、みんな 食い入るように見てくれて 読み手もみんなの様子に 満足してしまいました。

「あめふり」
作)さとう わきこ      福音館書店


ばばばあちゃんのシリーズの第3作。
毎日毎日雨ばかり降り続くので、怒ったばばばあちゃんは雲の上の雷に向かって大声で言った。
「ようし、こっちにも考えがあるよ」

  

毎日雨が降り続くのに怒ったばばばあちゃんは、暖炉やストーブに薪を沢山くべて、こしょうやとうがらしを入りのからいからい煙を作ります。
空では、かみなりたちがたまらず「ハックショーン」。
あんまり大きなくしゃみをしたので、雲がちぎれて、かみなりも雲も地上の泥水に落ちてしまいました。
空はすっかり青空に。ばばばあちゃんは大喜びですが、かみなりたちはしばらくばばばあちゃんのうちに泊まって、雲の洗濯に大忙しです。

雨の梅雨でも元気が出そうな一冊ですね。
ばばばあちゃんをはじめ とっても素敵な絵本をたくさん送り出してくれていた さとうわきこさんですが 残念なことに 今年の4月にお亡くなりになってしまいました。

5年生
「あめのもりのおくりもの」
作)ふくざわ ゆみこ        福音館書店


 

おおきなクマさんとちいさなヤマネくんシリーズの4作目。
梅雨明け間近の雷が鳴り響く大雨の日、ひとりであじさいを見に出かけていったヤマネくんを心配したクマさんは、雷が怖いのに捜しにいくのですが……。
ヤマネくんの運命はいかに!

 

ヤマネは 国の天然記念物に指定されています。
美山にも住んでいますが とても珍しく あまり見かけることはありません。
何人かは ヤマネを知っている、という子がいました。 

「ほたるのよる」
作)梅田 俊作・佳子        文研出版 
 

 

ちょうど今 蛍も飛び交い ネギ坊主も大きくなって 季節的にぴったりのお話です。
ぽんぽんねぎにほたるを入れるの?
ぽんぽんねぎって ねぎぼうずのことかな?
おつかいの帰りなのに夜なのかな?
大車輪ができる女の子って やっぱりサーカスの子だろうな。
雨の中 足掛けまわりをしていたから 熱が出て その夢の中で あの子と空中ブランコをしていたけど どうしても僕の手はあの子に届かない・・・
とっても不思議な設定な感じです。

6年生
「あたたかい木」
作)くすのき しげのり     星の環会

(なぜ、この木はあたたかいのか)
(こんなふうに、動物たちがいっしょに眠ることができるのは、なぜだろう)
(ここにいるだけで、心のなかまであたたかく、そして清々しくなるのは、どうしてなのだろうか)
一本の木に出会ったことで、名声を得ることばかりを考えてきた植物学者の人生に変化が・・・

 

面白いとか びっくりするような、とかという内容ではないので 最初 眠たそうにしていた子もいましたが 途中で 雰囲気が変わって 聞いてくれている、という空気になったので ほっとしました。



 

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