PTA広報誌 原稿 【 「ふるさとを慕い想う」久美っ子へ!!】

「ふるさとを慕い想う」久美っ子へ!!          杉本 智

 6月中旬、祇園祭前、京都市中京区で開催された研修に参加させていただきました。室町時代から続く祇園祭の魅力を実感できるひと時でした。そこは、京の町衆が疫病退散のために行った日本三大祭り祇園祭発祥の地です。その町衆の子孫の方や地域保存会様によるお囃子の演奏や講話を聴かせてもらいました。歴代続く由緒ある邸宅での生演奏と鐘の試し打ち体験、ここ196年間途絶えていた山鉾復興への思いのこもった講話、邸宅見学等をさせていただきました。応仁の乱から550年の間に、大火で4,5回山鉾が消失しても、その都度復興され、伝統文化を継承されている町衆の熱き思いに触れる機会でした。途絶えていた山鉾巡行の復興に向け、約200年近く準備され令和4年度についに復興された思いを涙ながらに話され、その生き方に触れ、大いに感銘を受けました。また、邸宅内の見学では、茶室に入らせていただき、着座すると何とも言えない不思議な「静寂の中の落ち着き」を感じました。その保存会では、約400名の皆様が一基の山鉾を準備されたり、お囃子を毎月練習されたり、とそうした努力の結晶で「祇園祭」を迎えられるそうです。「ふるさとを慕い想う郷土愛」に触れる素敵な半日を過ごさせていただきました。

さて、ここ久美浜の地も言うまでもなく地域や保護者の皆様の「ふるさとを慕い想う」気持ちは強く熱いです。「地域の中の学校」として「一生懸命を校訓に」102年目を迎える本校は、まさに、その地域の宝です。そして、久美浜学園では「久美浜を支える人づくり」を大きな柱に据えており、地域と学校が一つになって「ふるさとを慕い想う」久美っ子を育む環境が整っています。5月の運動会では、4年ぶりに規制のない行事ができ、本校の強みである「地域や保護者とのつながり」を再確認させていただくことができました。冒頭話しました、祇園祭を継承されている方々と同じく、本校においても、「ふるさとを慕い想う」気持ちを大いに感じることができました。ご協力ありがとうございました。

しかしながら、本校児童は、地域のことを知らない、地域の方が挨拶をされても下を向く子、声が小さい子等まちまちです。また、地域の方とのつながりを積極的に持とうとしない子も見られます。久美浜の良さを理解し、考え、自分に何ができるかと考える子も案外少なく、地域の方の思いや願い知りたいという欲求はあまり見られません。

そこで、本校では「地域」をテーマに教育活動を進めています。「主体的に課題を持ち探究できる授業」を通して、他の人や地域の方のことを少しでも考えられるように仕向ける。さらには、人とのつながりを意識した授業を通して、地域に対する気持ちに変化を生み出す。こうした探究的な学び、人とのつながりを通した学習で「ふるさとを愛す子を育み」「久美浜を支える人づくり」を一層進めていきます。保護者、地域の皆様のご理解ご協力よろしくお願いいたします。

 

 

 

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