校長挨拶
学校案内School Guide
令和7年4月1日
ごあいさつ京都府立東舞鶴高等学校
校 長 田 中 重 春
東舞鶴高校は、創立から80年以上の歴史と伝統を持つ学校です。卒業生の皆様は、地元舞鶴市はもちろん京都府、さらには広く日本・世界の各地で、政・官・財界の各分野で御活躍になり、その発展に貢献しておられます。
さて、東舞鶴高校では、令和6年度より高等学校としての存在意義、期待される社会的役割そして目指すべき高等学校像を定義したスクール・ミッション「国際教育や実践的・体験的な教育を推進する普通科を設置する高校として、地域の関係機関と連携した授業や探究活動を通して、確かな学力を身に付け、持続可能な地域社会づくりを担う人材を育成する」のもと、特色・魅力ある教育の実現に向けた方針としてスクール・ポリシーを策定しています。そのスクール・ポリシーのうち、育成を目指す資質能力に関する方針として、「①生徒が、学びに向かう力と何ごともあきらめず挑戦する態度を身に付けられるようにします」、「②生徒が、社会とつながる意欲と社会の中で自らを活かし社会に貢献できる知識や技能を身に付けられるようにします」、「③生徒が、積極的に人とつながろうとする人間性とそれを支えるコミュニケーション力を身に付けられるようにします」の3つを掲げています。 これらを受け、令和5年度から引き続き「夢 Be ambitious 夢を見つけ 夢を育み 夢を実現させる」というスローガンのもとで生徒一人ひとりが、夢中になれるものや本当になりたい自分を自身の力で追求することができる(自走できる生徒を育てる)高校として、さらには地域の高校として、持続可能な地域社会づくりを担う人材を育成し、地域に幸福と豊かさをもたらす高校として教育活動の充実に努めています。
授業では、学校設定科目や総合的な探究の時間を中心に内容をバージョンアップし、地域との連携を一層進めています。例えば、未来探究コース2年学校設定科目「スポーツ基礎」、3年学校設定科目「スポーツ演習」では自分たちで体育祭の一部の種目を考案して実際に運営をしたり、近隣小学校と連携して小学生にモルックやボッチャの指導を行ったりしました。また、総合的な探究の時間では、地元事業所等と連携し、SDGsの視点で市場に出回らない地元食材を活用した商品を開発し、複数のイベントで販売しました。そのグループは現在、今年度は何とか通常販売ベースに乗せることにも挑戦しようと準備を進めています。今年度から全学年が総合的な探究の時間に取り組みます。これまで段階的に取り組んできたその集大成として一つの形になる年度でもあります。昨年度、生徒たちが夢中になって取り組む姿に生徒たちの可能性と学びの可能性を感じました。今年度どのような進化(深化)になるか非常に楽しみにしているところです。
部活動では、昨年度、ボート部から女子2名がインターハイ出場に出場しました。また、女子3名が国民スポーツ大会京都選抜メンバーに選ばれ、少年女子シングルスカル5位入賞、少年女子舵手付きクォドルプル5位入賞と大活躍をしました。卓球部は女子団体で近畿大会に出場を果たしました。また、書道部は今年度、香川県で開催される全国高等学校総合文化祭書道部門に出展します。今年度もさらなる活躍をしてくれるものと期待しています。
さらに、ボランティア活動では、生徒会が、世界寺子屋運動の一環として、あいさつ運動も兼ねて登校時に書き損じハガキを回収し、舞鶴ユネスコ協会に寄付をしました。また、ボランティア部と共同で募金活動を行い、その募金を活用して近隣の保育園や幼稚園に絵本を寄贈し、舞鶴市から青少年善行表彰を受けました。さらに昨年度は新たな企画として先生と一緒に昼食をとりながら交流するランチ・ミーティングも企画し盛況でした。生徒たちが主体となって積極的に活動が行われています。
卒業生の進路状況は、国公立大学7名、私立大学25名、短期大学11名(うち公立短期大学3名)、各種専門学校60名(うち看護専門学校8名)、民間就職30名、公務員4名、その他7名となっています。特に国公立大学の合格者数は、令和5年度に比べて大きく伸ばしました。教職員が生徒の可能性を広げるべく丁寧に指導し、その指導のもと少し背伸びをしながらも各生徒がなりたい自分に近づける道に果敢にチャレンジしてくれた結果だと思います。今年度の在校生たちも、卒業生が残してくれたのびのびと校生活を楽しむ中にも、チャレンジ精神を失わない雰囲気を受け継いで、進路実現を含めた成長を示してくれることを願っています。
「努力は夢中にかなわない」。人は自分が気になったこと、疑問に思ったことに対して「知りたい」、「変えたい(変わりたい)」と感じた時にこそ、思っている以上の大きな力を発揮します。そういう時の人は本当に輝いています。本校は生徒たちがそんな夢中になれるものに出会える場であることを目指しています。
そのためにも、今年度も、生徒たちの主体性を活かしたり、地域人財との連携の機会を設けたりすることに努め、単なる知識だけではない、答えを自分で見つける学びを演出していきます。そして、多様な生徒が、それぞれが夢中になれるもの見つけ(夢を見つけ)、少し背伸びをしてチャレンジし(夢を育み)、それぞれの将来を切り拓いていける(夢を実現する)学校となれるよう努めてまいります。
最後に、新たな一年が本校生徒にとってはもちろんのこと、PTA、同窓会等の皆様をはじめ、すべての本校に関わる皆様にとって、良き一年になりますことをお祈りしております。そして、引き続きの御理解、御支援を賜り、本校にお力添えを頂きますようよろしくお願い致します。