本を読むことのススメ~自分で考えるくせを身に付けよう~

 週末や休み時間になると子どもたちが図書室に来て、好きな本を探しているのに出会います。また、絵本の読み聞かせに浸っている姿を見ると、一人一人が頭の中で想像力を働かせてお話のイメージを広げていることがわかります。以前、丹後を訪れた際に、安野光雅(あんの みつまさ)美 術館に立ち寄りました。安野光雅さんは、50年以上にわたって、数々の驚きにみちた絵本を描いてきた日本を代表する世界的画家です。「旅の絵本シリーズ」は、私も大好きな絵本の一つです。安野さんは、「本を読む」ことについて、次のように述べられています。『本を読むことは、心の体操だと思っています。本を読んで「心を磨き、鍛え、心が満ち足りること」は、心の中を美しくします。本がなかなか読まれなくなったことは、文明の変化とも言えますが、わかりやすくいえば、テレビやスマートフォンの持つ手軽なおもしろさに押されてしまったのだと思います。テレビは積極的に「おもしろさ」を私達に差し出し、「おもしろがらせて」くれます。それに対して、本は「自分で読む」ことをしなければ「おもしろさ」がわかりません。本を読むことは、自分の考え方を育てることです。子どもたちには、受け身ではなく、自分で考えるくせをつけてほしいと思います。頭がやわらかいうちに、たくさん本を読んで、世の中にはいろんな考え方があることを知りたいものです。』私自身は、小学生時代、図書室で偉人の伝記をたくさん借りて読んだ覚えがあります。楽しく読んだエピソードを通して人間の努力や知恵、生き方を学んだような気がします。子どもたちにも、ぜひ、心に響く一冊に出会ってほしいと思います。(校長 日下部 正登)                                

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