地域の中で育つ子ども
学校から見える美女山の新緑が鮮やかな季節となりました。今、校長室前には、紫色の「アイリス」と白い「牡丹」の花を花瓶に飾っています。これは、学校近くにお住まいの方が、庭先から季節の花を摘んでは子どもたちにと届けてくださっているものです。いつもその方が、手渡す時に花の名前を教えてくださいますので、名札を付けて飾ります。子どもたちには、花にも一つ一つ名前があることに関心を持ってほしいと思っています。
また、先日、地域の方から、本校児童のエピソードを2つ知らせていただきました。一つは、児童数人が、草ひきを手伝ってくれてとても助かったという感謝のお電話でした。下校してきた子どもたちが、気持ちのよいあいさつをしてくれただけでなく、作業の様子を見て、「後で、手伝いに来ます!」といって帰ったそうです。しばらくして、本当にその子たちが、長靴や鎌などの道具を持ってきて手伝ってくれたので、たくさんの草があっという間にひけましたというお話でした。
もう一つのエピソードは、自動車のカギを落として困っていたところ、拾った子どもたちが、交番に届けてくれていたので、無事、カギが戻ってきたということでした。困っておられるだろうと相談し、わざわざ遠い交番まで、届けてくれたことに対する感謝のお手紙でした。手紙には、「いろんなところで助け合い、優しさを与え合う子どもたちに、たくさんのありがとうを伝えてください。」と結ばれていました。
相手の気持ちや状況を考え、実際に助ける行動をとれたこと。また、「どうすべきか」を自分たちで判断し行動できたことは、とても素晴らしいことだと思い、うれしくなりました。
学校坂下の畑は、子どもたちがサツマイモや大豆を栽培できるように、みのり会の方が耕し準備してくださっています。また、朝夕、たくさんの保護者、地域の方が、子どもたちを大事に思い、見守ってくださっています。感謝の気持ちを持って、朝のあいさつや「行ってきます」「ただいま」が言えるようご家庭でも、折にふれて、話していただければと思います。
4月22日の授業参観、25日から始まっている家庭訪問など、お世話になり、ありがとうございます。子どもを真ん中に、学校と家庭、地域がしっかりとスクラムを組んで、子どもたちをよりよく育むための連携をお願いします。
校長 日下部 正登